世界限定30台「ケーニグセグ サデアズ・スピア」は発表前にソールドアウト

最新エアロダイナミクスと超軽量化した限定仕様「ケーニグセグ サデアズ・スピア」発表【動画】

世界30台が限定販売される「ケーニグセグ サデアズ スピア」のエクステリア。
スウェーデンのケーニグセグ・オートモーティブは、世界限定30台のみが販売される「サデアズ スピア」を発表した。
ケーニグセグ・オートモーティブは、新型ハイパースポーツ「サデアズ・スピア」を発表した。ジェスコをベースにリヤをロングテール化。新開発の軽量トップマウント式ダブルブレード・アクティブリヤウィングを導入し、ダウンフォースレベルを大幅に向上させた。サデアズ スピアは30台のみが限定製造され、重要顧客向けプライベート発表会の時点で生産枠全てがソールドアウトしている。

Koenigsegg Sadair’s Spear

父ジェスコが最後に乗った愛馬

世界30台が限定販売される「ケーニグセグ サデアズ スピア」のエクステリア。
「サデアズ・スピア」という車名は、クリスチャン・フォン・ケーニグセグの父親ジェスコが最後にレースで鞍上した愛馬から名付けられた。

「サデアズ・スピア(Sadair’s Spear)」という名称は、同社の創立者クリスチャン・フォン・ケーニグセグの父親ジェスコ・フォン・ケーニグセグが、最後に鞍上した愛馬の名前から名付けられた。ジェスコは、スウェーデンの馬術界で長く活躍した騎手であり、1976年に行われたキャリア最後のレースで騎乗したのが、サデアズ・スピアだったという。

今回、ミッドシップハイパースポーツ「ジェスコ」をベースに、新開発のエアロダイナミクスを導入。さらにパワーの向上、軽量化、トラックに特化したコクピット、アップグレードされたブレーキとサスペンションが搭載された。この結果、あらゆるサーキットにおけるタイムアップを実現しながら、世界中の法規をクリアし、公道走行が可能となっている。

ケーニグセグ創業者兼CEOを務めるクリスチャン・フォン・ケーニグセグは、サデアズ・スピアについて次のようにコメントした。

「サデアズ・スピアは、ケーニグセグの自然な進化を体現したモデルです。圧倒的なパワーとテクノロジー、洗練されたエアロダイナミクス、そして見事な存在感が完璧に調和しています。まさに記録を塗り替える運命にある1台だと言えるでしょう。公道走行可能な車両ながら、サーキットを圧倒的に支配する力はまさに驚異的です」

新開発のアクティブリヤウィング

世界30台が限定販売される「ケーニグセグ サデアズ スピア」のエクステリア。
ダウンフォースの向上を目的に、エアロダイナミクス全体が刷新され、リヤにはトップマウント式ダブルブレード・アクティブウイングが装着された。

サデアズ・スピアの開発に際して、エアロダイナミクスのアップデートが主軸に置かれることになった。ケーニグセグの先進的なCFDチームは、ボディ周辺のエアフローを丹念に最適化。これまでにないレベルのダウンフォースと冷却性能を実現している。

軽量トップマウント式ダブルブレード・アクティブリヤウィングは、サーキットにおける最大レベルのトラクションを追求。洗練されたデザインのアンダーフロアストレーキとホイールアーチルーバーと組みわせることで、強力なコーナーリング性能が確保されている。

強力なリヤアクスル周辺のダウンフォースとバランスさせるべく、フロント周辺のエアロパッケージも変更。大型カナード、強化されたフードベント、新形状のホイールアーチラバーが導入された。フロントのトリプレックス・ダンパーとアクティブ・ライドハイトシステムと組み合わせることで、より正確性を持ったステアリングフィードバックと、ダイナミックなハンドリングを手にしている。

新設計のリヤフードエアインテークは、高速走行時におけるエンジン性能をさらに向上させる効果を持つ。フロントフードのエアインテークに統合されたガーニーフラップは、最適なフレッシュエアを確保するだけでなく、追加のダウンフォースをもたらす効果が与えられている。

最高出力1647PSを発揮する5.0リッターV8ターボ

世界30台が限定販売される「ケーニグセグ サデアズ スピア」の走行シーン。
リヤミッドに搭載される5.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、E85燃料使用時で最大1647PSを発揮する。

リヤミッドに搭載される5.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、エアフローとクーリング性能の向上、さらにエンジンキャリブレーションのアップデートを実施し、最高出力は通常燃料使用時が1318PS、環境負荷の低いE85燃料使用時で最大1647PSを発揮。ケーニグセグが独自開発した9速ライト・スピード・トランスミッション(LST)を介して、リヤを駆動する。

今回、「ケーニグセグ One:1」のデビュー10周年を記念し、伝説のパワーウエイトレシオ「1:1」を実現すべく、約35kgの軽量化を実現した。サデアズ スピアは公道走行可能な市販モデルでありながら、「1:1」を遥かに超えるパワーウエイトレシオを実現。ゴットランドリングで行われたシェイクダウンテストでは、ジェスコ アタックが記録したラップレコードを1.1秒も更新している。

新開発カーボンファイバーシートを搭載

世界30台が限定販売される「ケーニグセグ サデアズ スピア」のコクピット。
コクピットは、快適性を確保しながらも、防音材を削減するなど軽量化を徹底化。新設計のカーボンファイバー製シートが導入された。

コクピットは、軽量でミニマルなセンターコンソールと、再設計されたカーボンファイバー製シートを新たに導入。標準装備の3点式シートベルトに替えて、オプションで6点式レーシングハーネスにアップグレードすることも可能だ。9速ライト・スピード・トランスミッションのギアチェンジは、ステアリングホイールのパドルで行う。

軽量化はコクピットでも徹底されており、防音材の削減により2.6kg、新開発のカーボンファイバーテクノロジーの積極的な採用により1.3kgが削減された。また、圧倒的なパフォーマンスを実現しながらも、ケーニグセグに求められる快適性と先進機能は確保されている。

「ケーニグセグ サデアズ・スピア」を動画でチェック!

ケーニグセグ ジェスコ アタックが、米国・カリフォルニアのラグナセカ・サーキットでタイムアタックを実施。市販車のコースレコードを更新した。

「ケーニグセグ ジェスコ アタック」がラグナセカで市販車のコースレコードを更新「1分24秒86をマーク」【動画】

ケーニグセグ・オートモーティブは、2024年8月18日に米国カリフォルニア州のウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカにおいて、「ジェスコ アタック」でのタイムアタックを実施。ジュスコ アタックは1分24秒86という驚異的なタイムを叩き出し、市販車によるコースレコードを更新した。

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著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーカーマガジン月刊『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつ…