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Alpine A110
F1やWECのイメージを受けてマイナーチェンジ

1.8リッター直列4気筒DOHC ターボをリヤミッドに搭載するライトウェイトスポーツモデルとして、これまで世界中で高い人気を集めてきたアルピーヌ A110シリーズ。すべてのモデルがデュアルクラッチを備えたゲトラグ製7速オートマチックギヤボックスを搭載し、アルピーヌの名に相応しい極上のドライビング体験を提供してきた。
今回のマイナーチェンジでは、A110、A110 GT、A110 Sの3グレードを展開。エントリーモデルの「A110」は最高出力252hp仕様のエンジンを搭載し、初代A110のコンセプトを最も体現したモデルで、軽快かつ生き生きとした正確なハンドリングを備え、あらゆるステージで俊敏なドライブを楽しむことができる。
「A110 GT」は、アルピーヌが定義したグランツーリスモ・スポーツクーペ。パフォーマンスと快適性を両立し、最高出力300hpを発揮するパワーユニットを搭載する。多才でエレガントなA110 GTは、日常的なドライブや長距離グランドツーリングはもちろんのこと、ワインディングロードにも最適な1台と言えるだろう。

シリーズの頂点に位置するのがパフォーマンス重視の「A110 S」。A110 GTと同じ最高出力300hpを発揮するパワーユニットに専用チューンが施されたスポーツシャシーを組み合わせた。オプションのセミスリックタイヤと専用のエアロダイナミック・ボディキットにより、特にサーキットにおいて抜群のパフォーマンスを発揮する。
アルピーヌのローレン・ロッシCEOは、様々な改良が施されたA110について次のように語る。
「2021年はアルピーヌにとって歴史的な1年になりました。F1に復帰し、ハンガリーGPで優勝。さらに世界耐久選手権では、トップカテゴリー参戦プログラムを推し進めました。これらモータースポーツからのフィードバックこそが、新しいA110シリーズの特徴です。パフォーマンスをより高め、モータースポーツの分野で私たちが目指している世界が表現されています」
サーキットでの走行を想定した最上級グレード「A110 S」

A110 Sは、アルピーヌらしいスポーティな走りを予感させるエクステリアデザインが与えられた。特に注目されるのが、シリーズでは初採用となるリヤスポイラーの存在だ。アルピーヌは風洞実験の結果、最高速度を上げるためにはリヤスポイラーの装着は必須と結論し、今回のマイナーチェンジでA110 Sにリヤスポイラーを与えることを決断したという。
さらにクロームブラックの“Alpine”レタリング、ブラックディテールが施された18インチGTレース・リム、オレンジにペイントされたブレーキキャリパーなどの専用装備を採用。また、オプションでカーボン・エアロダイナミック・ボディキットも用意する他、ファイア・オレンジのボディカラーにディープブラックのルーフを組み合わせることもできる。
最高出力300hpを発揮する直4ユニット、専用セッティングのスポーツシャシーにより、あらゆるシチュエーションにおいて爽快なドライブを楽しむことができる。オプションのセミスリックタイヤ、ミシュラン「PS Cup 2 Connect」と同じくオプションのエアロキットを装着することで、最高速度は170mph(約273km/h)にまで向上する。

このエアロキットはカーボン製リヤスポイラー/フロントブレード、リヤディフューザー、大型化されたフロントフェアリングなどで構成。エアロキットを装着することで、フロントアクスルで60kg、リヤアクスルで81kg(カーボンスポイラー装着時)のダウンフォース増加を実現し、特にサーキットにおいて安定したコーナーリングが可能になる。
インテリアには、調整可能なサベルト製スポーツシート、アルミニウム製スポーツペダルを採用。オプションのマイクロファイバーパックとレーシングシートを装着した場合、オレンジのオーバーステッチが施されたマイクロファイバー製インテリアを選ぶことも可能だ。
A110 GTは、A110 Sと同じ最高出力300hpを発揮するパワーユニットを搭載し、リヤとドアシルにさりげなく“GT”バッジが配置された。その他、前後センサーとリヤビューカメラを備えた「パークアシスト」や、ブルーのオーバーステッチが施された調整可能なレザーコンフォートシートなを標準で装備する。
軽快感を味わえるエントリーモデルの「A110」

A110シリーズのエントリーモデルは、シンプルな「A110」に名称を変更。最高出力252hp・最大トルク320Nmのパワーユニットを搭載し、ミッドシップレイアウトによるフロント44%・リヤ56%という抜群の重量バランスだからこそ実現した、極上のドライビングプレジャーはエントリーモデルでも十分に堪能できるだろう。
A110シリーズは、グレイシャー・ホワイト、イリデッセント・ホワイト、アビス・ブルー、アルピーヌ・ブルー、ディープ・ブラック、サンダーグレー、サンダーグレー・マットフィニッシュ、ファイア・オレンジのボディカラーをラインナップ。A110 Sでは、新たにオプション設定されたデュアルカラーボディがチョイス可能。こちらはファイア・オレンジのボディカラーと、ディープブラック・ルーフの組み合わせとなる。
アトリエ・アルピーヌでは、アルピーヌの伝統を感じさせる22色の「ヘリテージカラー」も展開。より個性を強調したいカスタマーは特別色をオーダーすることも可能だ。もちろん日本国内への導入は決定しているが、導入時期は今後随時発表される。