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Superformance GT40 Electric
米国製スポーツカーのレプリカを手がけるスーパーフォーマンス
2019年、英国オックスフォードシャーを拠点に設立されたエバラティ・オートモーティブ・リミテッドは、ヒストリックカーをベースに電動パワートレインを搭載し、リエンジニアリングするスタートアップ企業だ。先だってはポルシェ964ベースのEV「エバラティ シグニチャー ワイドボディ」を発表している。
一方、1994年にアメリカで設立されたスーパーフォーマンスは、シェルビー コブラ、シボレー コルベット、フォード GT40などのコンティニュエーションカーを製造するメーカー。フォードやGMから公式ライセンスを得て、これまで5500台以上のコンプリートカーとローリングシャシーを販売してきた実績を持つ。
スーパーフォーマンスが展開するローリングシャシーは、オリジナルのドライブトレインだけでなく、最新のパワートレインにも対応。GT40にも、エバラティが製造する最新の電動パワートレインを搭載することが可能になった。
電動「GT40」1号車、英国での開発をスタート
今回、エバラティとスーパーフォーマンスとのパートナーシップ締結により、EV仕様のGT40に乗ることが可能になった。
すでに最初のモデルの開発はスタートしており、スーパーフォーマンスのシャシー生産を担当するハイテック・オートモーティブ(Hi-Tech Automotive)においてプロトタイプのシャシーを製作。英国・オックスフォードシャー州、アッパーヘイフォードにあるエバラティの開発センターに運ばれ、電動パワートレインへの換装が行われている。
エバラティがこれまで手掛けてきた車両と同様、バッテリー搭載位置や重量配分などに最新の注意を払い、オリジナルマシンが持つ“魂”を維持したまま電動化が進められている。このパートナーシップから生まれた最初の電動GT40について、スペックや価格などの詳細は、今後数ヵ月内に発表される予定だという。
GT40開発当時を再現した英国と米国による協力関係
エバラティはこれまでポルシェ 964の電動化プロジェクトなどを展開してきた。創業者のジャスティン・ラニーCEOは、伝説的なアメリカ製スポーツカーの電動化に興奮を隠さない。
「これは完璧なパートナーシップです。これまでエバラティとスーパーフォーマンスは、アイコニックなスポーツカーに焦点を当ててきました。スーパーフォーマンスは、伝説的なクルマのコンティニュエーション・シャシーに関して最高の企業です」
「彼らが手掛けたシャシーにエバラティの先進的なEVパワートレインと精密なエンジニアリングを組み合わせることで、オリジナルのエッセンスと魂を保ちながらパフォーマンスを向上させることができます」
「1960年代には、アメリカと英国のパートナーシップにより、多くの伝説的な名車が生み出されました。実際、GT40の初代モデルは英国人エンジニアのロイ・ランが率いた英国のフォード・アドバンスド・ビークルによって誕生しました」
「だからこそ、私たちがパートナーシップを組むことは当然の成り行きだったのです。また、エバラティの開発センターがオックスフォードシャーの旧アメリカ空軍基地内にあることも、大西洋を越えたつながりを感じています」
一方、スーパーフォーマンスのランス・スタンダーCEOも、次のように喜びのコメントを発表した。
「このパートナーシップ締結を大変嬉しく感じています。エバラティは開発能力と専門知識、そして未来に向けた魅力的なビジョンを持っています。私はやはりV8エンジンを搭載したクルマが好きですが、エバラティが開発した先進的なEVパワートレインの高性能は疑う余地がありません」
「私はエバラティがオリジナルの車両の重量配分や特徴を維持するために精力的な開発を続けていることに、心から感銘を受けました。電動化はさまざまな意味で未来を示すものです。クラシックスポーツカーを愛する人々に、新たな選択肢を与えてくれますからね」