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FFハイパフォーマーの代表選手が次期型を公開

「おお、3本出しだ」「リヤウイングのステー、どうなってんの?」「タイヤは先代(FK8)と同じミシュラン パイロット スポーツ4Sだねえ」
「東京オートサロン2022」(2022年1月14〜16日)におけるホンダブースでは、多くの人が“ある展示車両”の前で足を止め、ためつすがめつ真剣な様子で観察している場面が多く見られた。視線の先に置かれているのは、地面低く構えた端正な4ドア セダンのカモフラージュ車両。ホンダが2022年中に発表を予定している次期型シビック タイプRのプロトタイプである。
2021年7月30日の英国スウィンドン工場閉鎖に伴い、生産終了となったFK8型シビック タイプR。最終型の評価はとりわけ高く、リミテッドエディションも瞬殺で完売するなど熱狂的なファンの存在を証明してみせた。今回東京オートサロン2022のホンダブースに登場したのは、その後を継ぐ待望の次期型タイプRのプロトタイプであり、注目度の高さは推して知るべし。車体の下を覗き込み、メカニズムの解明を試みようとする報道陣の姿も散見された。
鈴鹿サーキットでの走行テストをムービーで公開中

現段階(2022年1月)ではパワートレーンなど細かな仕様は明らかにされておらず、展示車にも特別な擬装が施されているためディテールの確認はできない。FK8型に比べて比較的クリーンで落ち着きのあるデザインをまとっているのは次期型の特徴といえるだろう。アルミニウム製らしきステーで高めに配置されたリヤウイングは、最新の空力研究・設計思想にもとづき開発されたはずだ。次期型シビック タイプR プロトタイプは東京オートサロン2022のみの特別展示だったが、鈴鹿サーキットで行われた走行テストの様子はホンダの公式YouTubeチャンネルで視聴することができる。
ホンダブースでは他に「STEP WGN e:HEV SPADA Concept」や、2022年内に発売予定の「VEZEL e:HEV Modulo X Concept」といった、独自の2モーターハイブリッドシステム搭載車のカスタム仕様を展示。さらに軽自動車のN-BOX、N-WGN、N-ONEはピクニック向け、トレーラー風、ヒルクライムレース仕様などを提案し、想像力次第でいかようにもカスタム可能なポテンシャルの高さをアピールした。