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“蜂”をイメージしたドライバーレス車両

ロールス・ロイス モーターカーズは、“グリーンパワー”電気自動車キットを英国の中等学校へ贈り届けた。これは、コロナ禍で自宅生活を余儀なくされる子供たちのために実施した「ヤングデザイナーコンペティション」の優勝者の賞品として贈答されたもの。英国の学生たちによる人気モータースポーツレース、グリーンパワーチャレンジへの参戦マシンとして組み上げることのできるキットだ。
「ヤングデザイナーコンペティション」で英国部門のウィナーに輝いたのは、中等学校St Saviour’s & St Olave’s Schoolに通う11歳のソフィア。彼女が描いたのはドライバーレスの自動運転車両で、ハチをイメージしたデザインがユニークで審査員の目を惹いた。車名はずばり、「Bumblebee 5000(バンブルビー 5000)」だ。
キャビンには快適なテーブルとチェアを備え、ミラーボールやサラウンドサウンドシステムも完備。Wi-Fi、GPSといった通信環境も漏れなく取り揃えている、と若者らしいアイデアを満載してている。ちなみに、クルマのカラーリングは四季折々で変化するのだという。
世界中から5000超の作品が集結

「ヤングデザイナーコンペティション」は、家の中で過ごす若者たちに想像の羽を自在に広げてもらうべく2020年4月にスタート。自分が考える“夢のロールス・ロイス”をデザインし、スケッチした作品を専用サイトに投稿する仕組みとした。コンペには、最終的に世界80ヵ国以上から5000を超える作品が集まったそうだ。子供たちの想像力は無限大で、集まった作品のテーマはユニコーンや亀、宇宙旅行にピラミッド、パブロ・ピカソまで多岐にわたった。
ソフィアが受け取ったのは、グリーンパワー・エデュケーションズ・トラスト(科学・数学・テクノロジー・エンジニアリングを学ぶ9〜11歳の子供たちを、モータースポーツを通じて奨励している団体)によって開発されたキット。そのキットで組み立てたマシンは、同機関が毎年開催している「ギャザリング・オブ・ゴブリンズ」という競技イベントに出場できる。
9人の仲間とともに今年のレースを目指す

ソフィアは9人の仲間と共に、賞品のマシンで今年のレースへ挑戦する。キットの組立にあたっては、ロールス・ロイス モーターカーズのビスポークデザイン長自らが協力するという。
St Saviour’s & St Olave’s Schoolのキャサリン・メイ校長は、今回の受賞について以下のようにコメントしている。
「このような環境志向のデザインプロジェクトに関わることができることは、私たちの生徒にとってとても素晴らしい機会です。生徒たちはプロジェクトに関わるプロセスのすべてをすごく楽しんでいました。そして、ロールス・ロイスとグリーンパワーがカーキットを学校に届けてくださった1日は、非常に喜ばしいものとなりました。生徒らがいま夢中になって組み立てているそのマシンが完成し、レースをする日を心から楽しみにしています」