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Alpine A480
復帰1年目にマニュファクチャラーズ選手権2位

アルピーヌ・エルフ・マットムートを運営するのは、経験豊富なフランスのレーシングチーム「シグナチュール」。オレカ社製シャシーにギブソンテクノロジー社製4.5リッターV型8気筒エンジンを搭載したプロトタイプレーシングカー「A480」を、ニコラ・ラピエール、アンドレ・ネグラオ、マシュー・バキシビエールがドライブした。
2021年は開幕戦スパと第3戦モンツァでは、トヨタの2台に割って入る2位表彰台を獲得。復帰初年度にマニュファクチャラーズ選手権2位、ドライバーズ選手権3位という素晴らしい結果を残している。アルピーヌのローラン・ロッシCEOは、WECの参戦について次のように説明した。
「WEC参戦プログラムは、モータースポーツに対するアルピーヌの高い関心と野心を示すものです。F1とWECに参戦することで、アルピーヌはふたつのFIA公認世界選手権に参戦する数少ないブランドとなっています。今シーズンは、さらに大きな挑戦となりますが、私たちのチームが再びアルピーヌ・ファンの期待に応えてくれると確信しています」
2024年にはアルピーヌLMDhの投入も計画

2022年もドライバーラインナップは、ラピエール、ネグラオ、バキシビエールの3名を継続する。旧LMP1車両を流用したA480は特例で1年限りの参戦が認められていたが、22年もホモロゲーションが延長。これを受けて22年も継続使用が決まった。アルピーヌは2024年から、完全新規開発された「アルピーヌLMDh」を投入すべく、準備も進めている。
3月18日に決勝が行われる開幕戦のセブリング12時間を前に、同じセブリング・インターナショナル・レースウェイで開催される、FIA WEC公式プロローグからチームは新シーズンをスタート。チーム代表を務めるフィリップ・シノーは、新たなシーズンに向けて次のようにコメントした。
「アルピーヌとシグニチュールの協力関係が10年目を迎えるにあたり、ハイパーカーカテゴリーに昨シーズンと同じ体制で挑むことがとても重要でした。3名のドライバーはこのプロジェクトに対し、献身的なハードワークを続けてくれています。私たちはすでに耐久レースで成功するためのふたつの要素、即ち優れた人間関係とバランスのとれたオペレーションを手にしているのです」
「短いオフシーズンでしたが、私たちはパッケージの改良に励みました。このカテゴリーには新しいライバルのプジョーが登場しますし、技術的にも進化が続くと見られています。昨年よりも良いシーズンを過ごすために、膨大な作業をこなしてきました。トップカテゴリーで戦う以上、野心が必要です。このエキサイティングな挑戦に応えるべく、ベストを尽くします」