目次
2009年からスタートしたリデュース、リユース、リサイクル
グローバル・リサイクル・デイは、天然資源の保護やCO2排出量の削減など、地球の未来のために重要なリサイクルを促進するため、2018年にグローバル・リサイクル財団(Global Recycling Foundation)によって制定された。ランボルギーニは2009年に初めて「ISO 14001」認証を取得しており、同年にサンタアガタ・ボロネーゼの本社ファクトリーにおいて、廃棄物の再利用プログラムを導入している。
2020年からは、生産廃棄物に新たな命を吹き込むふたつのリサイクル&再利用の取り組みをスタート。これまでのように廃棄するのではなく、新たな資源として活用することで、社会と環境の双方に利益をもたらしている。そして2021年には生産活動で発生する特殊廃棄物の51%が回収され、再利用されることになった。
トートバッグや小物に生まれ変わったレザー廃材
ランボルギーニが進めているリサイクル活動においては、品質チェックをパスできなかったレザーや、大小自然な傷があるため使用できない端材が原材料として活用される。小さなオーダーメイドの革製品へと生まれ変わらせることで、新たな命が吹き込まれるのである。
この活動はボローニャ近郊のマルザボットにある「カルティエラ組合(Cooperativa Cartiera)」との協力により実現。カルティエラ組合は本来なら捨てられるはずだったレザーや布を再利用し、別の魅力的な製品を作り出している。
「アップサイクル・レザー・プロジェクト(Upcycled Leather Project)」は、トートバッグ、スマートフォンケース、カードホルダー、キーホルダーをラインナップ。すべての製品にランボルギーニのロゴマークに加えて、「Reduce, reuse, recycle」の文字が入れられており、ランボルギーニ公式オンラインショップやディーラーにおいて購入が可能となっている。
カーボン廃材は教育やプレゼント用グッズに活用
ランボルギーニはレザーだけでなくカーボンファイバーなど炭素繊維の再利用も積極的に推進。すべての廃棄物は車両用パーツにリサイクルされるだけでなく、ファクトリーを仕切るパネルや台車などにも活用されている。2020年以降、車両用に使用できなかった約27トンもの炭素繊維廃材を再利用してきた。
さらに生産工程で使用できなくなった炭素繊維の一部は、フォルノボ・ディ・タロにある技術研究所「エクスペリス・アカデミー」に引き渡され、炭素繊維複合材加工の技術者育成にも使用。また、リサイクルでも活用できないカーボンファイバーは、ランボルギーニが主催するイベントの際にカスタマーやゲストへ配るお土産にも使用されている。