イタリアンラグジュアリーカーブランドとしていち早くBEVモデルを投入

マセラティ グラントゥーリズモの次期型は電気自動車に!クアトロポルテやレヴァンテも軒並みBEV化

次期型マセラティ グラントゥーリズモのプロトタイプ。フロントビュー
次期型マセラティ グラントゥーリズモのプロトタイプ。次期型グラントゥーリズモ、及びオープンモデルのグランカブリオはトリノのミラフィオーリ工場で生産される。
マセラティは2022年3月19日、2021年の事業実績を振り返るとともに、2023年よりフルEVのラインナップを急ピッチで拡充していくと発表した。その第1弾となるのが、次期型のグラントゥーリズモだ。

年間出荷台数は対前年比で41%増

次期型マセラティ グラントゥーリズモのプロトタイプ。サイドビュー
次期型マセラティ グラントゥーリズモのプロトタイプ。写真からは、ピュアEVとなってもロングノーズ・ショートデッキという特徴的なプロポーションが踏襲されていることが分かる。

マセラティは2022年3月19日、同グループの2021年の事業実績を公開した。

ステランティスグループ唯一のラグジュアリーブランドであるマセラティは、2021年の世界シェアが2.4%まで増加したと発表。とりわけ好調だったのが北米と中国で、前者が2.9%、後者で2.7%それぞれ成長している。年間出荷台数は世界累計2万4269台に達し、対前年比41%アップ。AOI(Adjusted Operating Income=調整後営業利益)率は5.1%、純売上高は20億2100万ユーロ(約2671億5130万円)を記録した。

マセラティ初のBEVは次期型グラントゥーリズモ

マセラティ MC20のピュアEV版に使われるアーキテクチャーと、ベールを被った次期型グラントゥーリズモ
マセラティ MC20のピュアEV版に使われるアーキテクチャー(写真手前)と、ベールを被った次期型グラントゥーリズモ。

マセラティは発表資料の中で、「2025年までにすべてのラインナップで電動化を実現する、初のラグジュアリーブランドになる」と明記。同時に、イタリアンラグジュアリーカーブランドとして、最初にフル電動モデルを投入することを宣言している。その第1弾となるのが、次期型グラントゥーリズモだ。

グラントゥーリズモは、2007年のジュネーブ・ショーでデビュー。ピニンファリーナの描いた美しいプロポーションをまとった4人乗りの2ドア クーペは、1947年のマセラティ A6 1500の現代的解釈として誕生した。2009年のフランクフルト・ショーではオープンモデルのグランカブリオを追加。クーペ、カブリオともに数回のアップデートを重ねたのち、2018年には最終形となる現行モデルへ。官能的なサウンドを発するフェラーリ製4.7リッター自然吸気V8エンジンと、妖艶な美しいスタイリングは世界中で広く評価され、2007年の誕生以降、2万8805台のグラントゥーリズモ、1万1715台のグランカブリオ、合計4万台超のシリーズを全世界で売り上げてきた。

電気で走るグラントゥーリズモは2023年にデビュー

マセラティが開発を進める次世代ピュアEVの電動パワートレーン。MC20用
マセラティが開発を進める次世代ピュアEVの電動パワートレイン。写真はMC20用。

2019年11月11日、マセラティはイタリア・モデナ工場でのグラントゥーリズモ及びグランカブリオの生産を終了。一度は系譜が途絶えたものの、マセラティは両モデルともに「電動化し、今後もブランドの重要なポジションを担っていく」と明言していた。

次期型グラントゥーリズモはフォーミュラEで培われた最先端のテクノロジーを採用する最新のピュアEVとなる模様。生産は、8億ユーロ(約1058億円)を投資した伊トリノのミラフィオーリ工場で行われ、正式な市場デビューは2023年を予定している。

グレカーレやクアトロポルテ、MC20にもBEV仕様を

次期型マセラティ グラントゥーリズモのプロトタイプ。リヤビュー
次期型マセラティ グラントゥーリズモのプロトタイプ。新章に向けての旗頭となったMC20以降、マセラティ車はすべて国内で開発・生産する「メイド・イン・イタリー」の結晶となる。

マセラティのピュアEVシリーズは「Folgore(イタリア語で稲妻の意味)」と名付けられ、グラントゥーリズモを皮切りに続々とラインナップを拡充していく。

マセラティはレヴァンテに続くSUVモデルとしてグレカーレを導入するが、同車にもピュアEV仕様を2023年に追加する。さらに、スーパースポーツのMC20、新型クアトロポルテ、新型レヴァンテなど、2025年までに全てのマセラティ車にフル電動モデルを設定するという。

マセラティ A6 1500のフロントビュー

マセラティ グラントゥーリズモの原点。生誕75周年を迎えるA6 1500が果たした役割とは

マセラティは1947年3月にA6 1500を発表した。同車はマセラティ初の量産ロードカーであ…

著者プロフィール

三代やよい 近影

三代やよい

東京生まれ。青山学院女子短期大学英米文学科卒業後、自動車メーカー広報部勤務。編集プロダクション…