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Alpine A480
波乱の展開となった決勝レースで優勝

アルピーヌ・エルフ・エンデュランス・チームは、二コラ・ラピエール、アンドレ・ネグラン、マチュー・バクシビエールの3名に、ハイパーカークラス規定で開発された「アルピーヌ A480」を託してWECの2021年シーズンから本格参戦。2021年シーズンは勝利こそなかったものの、ドライバーズ選手権で3名が3位、マニュファクチャラーズ選手権2位を獲得した。
昨シーズンにデータの集積とマシンの熟成を図り、満を持して臨んだ2022シーズン。3月16日~18日に行われた開幕戦セブリング1000マイルでは、予選でポールポジションを獲得。2度にわたる赤旗中断を余儀なくされた波乱の決勝レースにおいても、ファステストラップに加えて抜群のレースマネージメントを発揮した。荒天により赤旗中断の段階でもトップを走行してスタートからフィニッシュまでレースを支配し、開幕戦を勝利で飾った。
1978年以来となる世界耐久選手権勝利

2021年シーズンは全勝するなど圧倒的な強さを見せてきたトヨタ・ガズーレーシングを破り、アルピーヌにとっては現行WECシリーズ初となる総合優勝を達成。さらに、世界耐久選手権では1978年以来の勝利となる。アルピーヌ・エルフ・エンデュランス・チーム代表を務めるフィリップ・シノーは次のように喜びを語った。
「チームとアルピーヌにとって本当に素晴らしいWEC初優勝になりました。セブリングはル・マンのサルト・サーキットと同じように、耐久レースを象徴するコースです。ここではマシンの敏捷性、バンプにおける走破能力、空力パッケージの効率性など、私たちのマシンに有利だと分かっていました」
「それでも厳しいレース展開が続きましたが、3人のドライバーは常にハイパーカーのドライブを心から楽しんでいました。そしてチームの素晴らしい仕事ぶりも讃えたいと思います。まだたった1レースではありますが、今回は素晴らしい達成感を味わうことができました」
アルピーヌは、ポイントリーダーとして、第2戦スパ・フランコルシャン(5月5日〜7日)に参戦する。