メルセデス・ベンツのピュアEVファミリーに旗艦SUVが登場

メルセデス・ベンツがフル電動SUVのフラッグシップモデル投入! EQS SUVは2022年4月19日正式デビューへ

メルセデス・ベンツの新型車、EQS SUVのプロトタイプ。フロントビュー。米ネバダでの開発テストシーン
メルセデス・ベンツが2022年4月19日にワール度プレミアする新型車、EQS SUVのプロトタイプ。米ネバダでは焼けつくような太陽のもと、オフロードテストが実施された。
メルセデス・ベンツは、2022年4月19日にピュアEVファミリー“EQシリーズ”のフラッグシップモデル「EQS SUV」をワールドプレミアする。発表の模様はYouTubeやTwitterなどの公式チャンネルを通じて全世界へストリーム配信される。

Mercedes-Benz EQS SUV

7人乗り3列シート仕様もラインナップ

メルセデス・ベンツが2022年4月19日にワールドプレミアするEQS SUV。シルエット
メルセデス・ベンツが2022年4月19日にワールドプレミアするEQS SUV。発表会の様子はYouTubeやTwitterなど公式チャンネルを通してストリーム配信される。

メルセデス・ベンツのピュアEV専用サブブランド“メルセデスEQ”が、間もなく旗艦モデルの「EQS SUV」をワールドプレミアする。発表会は現地時間で2022年4月19日12時(日本時間=2022年4月19日19時)に実施予定。

新型車「EQS SUV」は、メルセデス・ベンツでいえばフルサイズSUV「GLS」のポジションに相当するピュアEVモデル。EV専用のアーキテクチャーを最大限に活かしきったルーミーな室内と、フラッグシップモデルに相応しい快適性と高級感、さらに、4WDシステムの4MATICにより、いざとなればオフロード走行もこなせる多用途性を兼ね備えているという。電動調整できるセカンドシートはショーファードリブンもかくやという広さを誇り、3列シート仕様もオプションで選択できる。

ゆるやかに湾曲する“ガラスのダッシュボード”

メルセデス・ベンツが2022年4月19日にワールドプレミアするEQS SUV。コクピット
メルセデス・ベンツが2022年4月19日にワールドプレミアするEQS SUV。ダッシュボード全体を広大なガラス製スクリーンで覆う先進的なデザインを採用する。

先行公開されたインテリアの画像によると、ダッシュボードにはEQSと同じ次世代の車載インフォテインメントシステム「MBUX ハイパースクリーン」を採用。メーターディスプレイ、センターディスプレイ、助手席前ディスプレイの3面を嵌め込んだ、横幅約1.4mに及ぶガラス製スクリーンが超先進的なムードを演出している。

スクリーン一面を覆うガラスカバーは摂氏約650度の高温で成形加工されており、ゆるやかに湾曲しているのが特徴。これにより、角度を問わず映り込みや歪みのない鮮明な表示が可能になっている。

アッセンブリー工場近くにバッテリー工場も新設

メルセデス・ベンツがアラバマ州ビブ カウンティに新設したバッテリー工場
メルセデス・ベンツがアラバマ州ビブカウンティに新設したバッテリー工場。

EQS SUVの生産は、メルセデス製大型SUVの本拠といえる米アラバマ州タスカルーサ工場で行われる。同工場は1997年にMクラスの生産拠点として操業を開始して以来、四半世紀にわたり約400万台のメルセデス・ベンツを出荷してきた。現在はGLEとGLEクーペ、GLS、そしてマイバッハ GLSのラインが稼動している。

タスカルーサ工場では今後、EQS SUVと、その弟分であるEQE SUVの生産もスタートする予定。さらに、メルセデスは2台のピュアEVの心臓部といえるバッテリーの供給をスムーズに行うべく、タスカルーサ工場からほど近いビブカウンティにバッテリー生産工場も新設している。

フォークリフトの燃料にも「持続可能性」の観点を

メルセデス・ベンツがビブ カウンティに新設したバッテリー工場
メルセデス・ベンツがビブカウンティに新設したバッテリー工場。フォークリフトの燃料にも水素エネルギーを使用するなど、工場全体で持続可能性に配慮した運用を行っている。

そのバッテリー工場では、EQS SUVとEQE SUV用の高性能リチウムイオンバッテリーをカーボンニュートラルで生産する。約300mのラインには70を超えるワークステーションを設置。その長いラインを流れながら、バッテリーシステムが完成する構成となっている。バッテリーは環境に配慮しコバルト含有量を10%削減した、ニッケル:コバルト:マンガンの比率が8:1:1のNMC811を採用する。

ビブカウンティに新設するバッテリー工場は、独カーメンツ、中国・北京、タイ・バンコク、ポーランド・ヤボル、独シュトゥットガルトに加わる世界的なバッテリー拠点のひとつとなる。それぞれの工場で生産するバッテリーは基本的に地元のアッセンブリー工場へ出荷されるが、必要に応じて輸出にも対応するという。各工場では、高電圧バッテリーを扱う従業員に徹底したトレーニングを実施し、安全に工場が操業できるよう配慮しているという。

バッテリー工場自体も持続可能性に配慮した最新設備となっており、太陽光や雨水も大切な資源として余すことなく利用。照明にはLEDライトを使い、エアコンにもエコフレンドリーな冷媒を用いるなど、細かい部分まで省エネの観点を採り入れている。フォークリフトの燃料にも、従来のディーゼル燃料ではなく水素エネルギーを使用しているという徹底ぶりだ。

“メイド イン アメリカ”のEQS SUVはテスライーターとなるか

メルセデス・ベンツの米アラバマ州タスカルーサ工場
メルセデス・ベンツの新型車、EQS SUVは米アラバマ州タスカルーサ工場で生産される。同工場のラインはフレキシブルな生産システムを導入しており、同一のラインで異なるモデルやドライブトレインをアッセンブルすることが可能。

メルセデス・ベンツは、ピュアEVファミリー“EQシリーズ”の生産を世界各地の拠点でスタートしている。フラッグシップサルーンのEQSはドイツ・シンデルフィンゲンの旗艦工場「ファクトリー56」で、EQCやEQEはドイツ・ブレーメンと中国で、EQVはスペインのビトリアでと、各工場で先進の電気自動車が日々送り出されている。

“メイド イン アメリカ”のEQS SUVは、テスラ モデルXの牙城へどのような影響を与えるだろうか。その動向に注目したい。

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【関連リンク】
・メルセデス・ベンツ 公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UClj0L8WZrVydk5xKOscI6-A

著者プロフィール

三代やよい 近影

三代やよい

東京生まれ。青山学院女子短期大学英米文学科卒業後、自動車メーカー広報部勤務。編集プロダクション…