イタリアのブッチ・コンポジットとカーボンホイーを共同開発

ベントレー・マリナー、ベンテイガ専用の巨大な22インチ・カーボンホイールを発表

6kgの軽量化を実現、ベントレー・マリナーがベンテイガ専用22インチ・カーボンファイバー・ホイールを開発
6kgの軽量化を実現、ベントレー・マリナーがベンテイガ専用22インチ・カーボンファイバー・ホイールを開発
ベントレー・マリナーは、世界有数の複合材メーカーとの長年にわたる開発を経て、ベンテイガのために特別に開発されたカーボンファイバーホイールを発表した。

Bentayga Carbon Wheel

TUVの厳しい品質テストをクリア

6kgの軽量化を実現、ベントレー・マリナーがベンテイガ専用22インチ・カーボンファイバー・ホイールを開発
ベントレーがブッチ・コンポジットと共同開発したカーボンホイールは、世界で最も厳しい製品基準となるTUV(ドイツ技術検査協会)をクリアした。

ベントレーは複合素材のスペシャリスト「ブッチ・コンポジット(Bucci Composites)」と共同で、22インチのカーボンファイバー製ホイールを開発。世界で生産される最大のカーボンファイバー製ホイールとなる予定で、ホイール1個あたりのバネ下重量が従来製品と比較して6kgもの軽量化を実現した。

さらに、この新開発ホイールは、非常に厳しい「TUV(Technischer Uberwachungsverei:ドイツ技術検査協会)」の品質基準をすべてクリアした初のカーボン製ホイールとなった。今回、二軸応力試験、石畳などを想定した半径方向と横方向の衝撃試験、タイヤからの過圧、許容範囲を超えた過大なトルク試験など、TUVの新基準による非金属製ホイールのなかでも特に厳しいテストを受けている。

TUVの要求事項のなかでも最も厳しい衝撃試験を高いレベルでクリアしたことは、カーボンファイバー製ホイールが性能面のメリットだけでなく、極めて安全な製品だということが証明されたと言えるだろう。

タイヤがバーストするような衝撃を受けると、アルミホイールであれば亀裂が入ったり粉々になったりする場合もある。このようなアクシデント時においても、カーボンリムは強靭な繊維を織り重ねることでゆっくりとタイヤからの衝撃を収縮させ、車両が制御された状態で安全に停止することができる。

最終的に、ベンテイガ用カーボンホイールは、世界で最も有名かつ過酷なサーキットのひとつ、ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェでのテストを経て製品化される予定だ。

カーボンファイバー導入による多くのメリット

6kgの軽量化を実現、ベントレー・マリナーがベンテイガ専用22インチ・カーボンファイバー・ホイールを開発
カーボンファイバーをホイールに採用することで、軽量化や高剛性に加えて、ハンドリングの向上など多くのメリットを得られるという。

カーボンファイバーをホイールに採用することにより、大幅な軽量化を実現するだけでなく、強度と剛性の向上という付加価値がもたらされる。これによりいくつものメリットが得られる。

まずは、安全性の向上。リムが強い衝撃を受けたとき、アルミ製リムのようにすぐに膨張するのではなく、徐々に空気が抜けていくように編み目が引き出される。

6kgの軽量化とカーボンファイバーの特性による高い剛性が安定したステアリング基盤を実現。これはステアリングの敏捷性を大幅に向上する。このバネ下重量の低減により、ブレーキの応答性も格段にアップするという。

見逃せないメリットとなるのが、タイヤ摩耗の低減だ。剛性の高いカーボンリムは、たわみが減少することでタイヤの安定性を向上。タイヤサポート面が拡大することで、ムラのないより安定した摩耗を実現する。

2021年後半からオーダーの受付をスタート

6kgの軽量化を実現、ベントレー・マリナーがベンテイガ専用22インチ・カーボンファイバー・ホイールを開発
22インチ・ベンテイガ専用カーボンホイールは、TUVの品質テストに続き、ニュルブルクリンクでの性能テストを経て2021年後半からオーダーの受付がスタートする予定だ。

マリナーは現在、ベンテイガ用に様々なカーボンファイバー製デバイスを展開。今回、発表された22インチ・カーボンホイールは、カーボン・フロントスプリッター、カーボン・シルエクステンション、カーボン・リヤディフューザー、インテリアのハイグロス・カーボンファイバーパネルを補完するアイテムとなる。

ベンテイガ用22インチ・カーボンファイバーホイールは、前述のようにニュルブルクリンクでの性能テストを経て、2021年後半からオーダーの受付がスタートする予定だ。

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