ロールス・ロイス、フラッグシップサルーンのファントムに改良新型を投入

ロールス・ロイス ファントムがシリーズ2に進化! 1920年代を懐古する最新モデル

改良新型ロールス・ロイス ファントムのフロントビュー
ロールス・ロイスはファントムの改良新型を発表した。8世代目となる現行ファントムは2017年にデビューしている。
改良新型のロールス・ロイス ファントムが発表された。内外装に最新の意匠を採用するとともに、先進のコネクテッドサービスも導入。同時に新たなビスポーク車両も公開した。

Rolls-Royce Phantom

やんごとなき人々の生活必需品

ロールス・ロイス ファントムは、世界最高峰のショーファードリブンカーとして君臨し続けている。“魔法の絨毯”と呼ばれるどこまでもフラットな乗り心地、車外が別世界に思える静寂のキャビン、贅をこらした内外装の仕立て。究極のラグジュアリーを体現する1台は、今も昔もやんごとなき人々の生活必需品である。車名の「ファントム=Phantom」は、幻や幽霊といった華やかならぬ意味をもつ単語だが、それはこのクルマがまるで幽霊のように静かで、幻のように走るから、という最大の賛辞でもある。

そのファントムに改良新型が登場。内外装に新しい“衣装”を与えるとともに、最新のコネクテッドサービスを導入した。

1920年代のロールス・ロイスを思わせるホイール

エクステリアでは、パンテオングリルが進化。“柱”の天井部へ鏡のように磨き上げた水平のラインを追加するとともに、イルミネーション機能を追加している。ゴースト同様、夜間になるとグリルがほのかにライトアップされるという趣向である。ヘッドランプのベゼル部には、レーザーカットで細かい穴加工を施すことで、夜空に煌めく星のような輝きを散りばめている。

注目なのは、1920年代のロールス・ロイスを彷彿させるディスクホイールの“復活”。シルク地のように磨き上げられたステンレス地と、ブラックのラッカー塗装が組み合わされたクラシカルなホイールは、端正なファントムに新鮮な表情を与えてくれる。

また、自車位置やセキュリティシステム、車両の状態、会員限定向けの特別なレストラン情報などを逐一確認できるコネクテッドサービス「ロールス・ロイス コネクテッド」も新たに導入している。もしも愛車に何らかの問題が生じた場合は、ボタンひとつで最適な販売店を案内してくれるという。

織物づかいに見る正統派ショーファードリブンの流儀

同時に、ロールス・ロイスの多彩なビスポークプログラムを表す1例として、「ファントム プラチーノ」も公開した。リヤシートや各部のトリム、コンソールリッドなどを贅沢なファブリックで仕上げた、“プラチナのように稀少で、プラチナのように美しいファントム”だ。

フロントシートには丈夫なレザーを使用する一方、特等席であるリヤシート空間には高級感あふれるイタリア製の織物と、竹の繊維をもちいた艶感のある生地を組み合わせて使用している。

かつては高貴な人々が乗る後席には布シート、というのが常識だった。馬車の御者台には屋根がなく日光や雨が容赦なく降り注ぐため、頑丈で耐久性に優れるレザーを使い、後席は贅沢な織り模様の施されたシルクや、柔らかなウールのモケットで仕上げるのがひとつの流儀だったのである。その意味において、ファントム プラチーノは正統派ショーファードリブンの現代的解釈といえる。

フラッグシップの改良とはいえ、アップデート内容自体は小規模な変更に留められたファントム。ロールス・ロイス モーターカーズのトルステン・ミュラー=エトベシュCEOは次のようにコメントを寄せた。

「ファントム シリーズ2の細かな変更は、綿密な検討と細心の注意に基づき行われました。『小さなことが完璧を生む。しかし完璧というのは小さなことではない』。サー・ヘンリー・ロイス自身もそう語っていたのです」

ロールス・ロイス ファントム オーキッドのフロントビュー

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著者プロフィール

三代やよい 近影

三代やよい

東京生まれ。青山学院女子短期大学英米文学科卒業後、自動車メーカー広報部勤務。編集プロダクション…