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Pagani C10
これまでのパガーニを継承した保守的なフォルム
パガーニの新型ハイパースポーツのスパイショットは非常にレアだ。オラチオ・パガーニがイタリア・モデナに設立した少量生産メーカーは、すでに次期モデルの存在を予告しているが、現時点で公開されているのはスケッチのみ。今回、初めて「C10」と呼ばれる、初期プロトタイプが撮影された。
厳重なカモフラージュが施されているが、そのフォルムに突飛なデザイン要素はないようだ。2000年代にセンセーションを起こしたゾンダや、凝った空力処理を持つウアイラと比べると、見る者にコンサバな印象を与えるかもしれない。
ボディパネルのすべて、あるいはほとんどにカーボンファイバー製が採用される。フロントセクションは、カナードやウイングレットの代わりに大型エアインテークや様々な空力エレメントが一体化されており、洗練されたデザインが導入された。
エンジン冷却やエアロダイナミクスを重視
フロントホイール後方、カモフラージュで隠されたドアにはエアスクープが設けられており、これ以外にもエンジンベイにフレッシュエアを導くベント類が設置されている可能性が高い。ただ、ルーフ後方に配置された開口部は、エンジンにフレッシュエアを送っているようにも見えるが、これは偽装パネルのようだ。
パガーニの特徴であるサイドミラーは健在で、丸型4灯式テールライトの形状はカモフラージュだろう。象徴的なクワッド・テールパイプの下、リヤバンパーには珍しい形状のディフューザー処理が採用されている。
AMGからのパワーユニット供給を継続
次期型にはAMG製パワーユニット導入見送りの噂も流れていたが、AMG製6.0リッターV型12気筒ツインターボを継続して搭載するようだ。最高出力はウアイラを上回る850~880psを発揮すると見られるが、これはあくまで情報筋による推定値となる。
オラチオ・パガーニはC10に関して「ライバルのように非常識なパワーを追求するのではなく、トラックパフォーマンスを重視する」と明かしている。1000psオーバーということはなさそうで、あくまでもウアイラから30~40ps程度のパワーアップに留められるはずだ。
また、テスト車両に高電圧バッテリー搭載を表示するステッカーが貼られていないことから、プラグインハイブリッドパワートレインの搭載はない。しかし、48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載する可能性は残されている。