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メルセデスの博物館が“星空映画館”に
ドイツ・シュトゥットガルトにあるメルセデス・ベンツミュージアムは、圧倒的なスケールと充実の展示内容はもちろん、魅力的なイベントを頻繁に実施する意欲的な施設。自動車好きだけでなく、博物館や美術館に興味のある人まで広く魅了するコンテンツを積極的に発信している。
そのメルセデス・ベンツミュージアムが、十数年前から行っている夏の恒例イベントが「野外シアター」。世界的な建築家、オランダのベン・ファン・ベルケル氏とカロリン・ボス氏が手がけた独創的で巨大な建物の正面の広大なスペースを、“星空映画館”として夏の間だけ開放しているのだ。
700のシートを用意する広大な野外シアター
象徴的なミュージアム建築を700のシートが囲む光景は圧巻。観客は壮大なサウンドと映像を夜空の下で思う存分楽しめるとあって、大変な人気を集めるイベントとなっている。しかし、この2年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により中止を余儀なくされていた。
その人気シアターが、2022年に帰ってきた。ここ最近は映画界にヒット作が続々誕生している折とあって、13回目となる今年のプログラムは豪華絢爛。日本でも現在大ヒット中の『トップガン マーヴェリック』をはじめ、『ザ・バットマン』、『デューン 砂の惑星』『ウェスト・サイド・ストーリー』『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『ハウス・オブ・グッチ』など話題作が目白押しとなっている。
野外シアターは日本ではあまり身近ではないけれど、星空のもとで夜風に吹かれながら味わう映画体験は格別。ぜひ日本の美術館や博物館でもこのような企画をどんどんやって欲しいと思う一方、ドライブインシアター復活の機運もじわじわと高まっているし、春から秋にかけては国内各地で屋外シネマイベントを行っている団体や自治体もある。今年の夏は、星空の下や愛車の中で映画鑑賞を楽しんでみては?