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Lamborghini Urus EVO
ファジョーリのドライブで10分32秒064を記録
今回、発表前のウルス改良新型をドライブしたのは、ヒルクライムチャンピオンでピレリのテストドライバーを務める、シモーネ・ファジョーリ(Simone Faggioli)。彼は2018年にパイクスピークで後輪駆動車両のコースレコードを叩き出しており、カモフラージュが施された新型ウルスのドライブを任されることになった。
タイムアタック当日はコース全域にわたって通行止めにし、実際のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムと同じルートを設定。標高2862mからスタートしたファジョーリは、156のコーナーを含む12.42マイル(約20km)のコースを駆け抜け 、標高4302m地点のフィニッシュラインを「10分32秒064」で通過した。
ベントレーのレースデイ記録を上回るタイム
レースにはエントリーしていないものの、このタイムはパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムの公式タイムキーパーによって記録。ウルスは、2014年にポール・ダレンバッハが記録した公認のレースデイ以外の市販SUV記録「12分35秒610」に加えて、2018年にリース・ミレンがベントレー ベンテイガで記録した、現在のレースデイ記録「10分49秒902」の両方を上回った。
アウトモビリ・ランボルギーニのチーフテクニカルオフィサーのルーベン・モールは、今回の記録達成について次のようにコメントした。
「今回のパイクスピークでのテスト、そしてタイムアタックの実施という決断は、ランボルギーニの「想定外を想定する」という精神を反映しています。まもなく発表される新型ウルスの優れた性能を実証するものとなりました」
「パイクスピークは、世界で最も有名なヒルクライムイベントであると同時に、自動車にとって非常にチャレンジングなイベントです。凹凸のあるコースレイアウトはシャシーのバランスを試し、その標高差はパワートレインにストレスを与えます。そして、天候はスタートからフィニッシュまで、急速に変化するのです」
ウルス EVOとして2022年8月に正式デビューを予定
今回のタイムアタックに向けて、4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載した新型ウルスには、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムが定める安全装備を装着。標準のスポーツシートを6点式ハーネス付きバケットシートに変更し、ロールケージに加えて、安全消火器も搭載した。
タイヤ(フロント285/40 R22、リヤ325/35 R22)は、ウルスに採用されてきた「ピレリ P Zero トロフェオ R」の進化版を採用。SUVの特性に合わせて開発されたピレリ製セミスリックタイヤをベースに、ランボルギーニと共同開発された。気温の高いドライ路面でも、気温の低いウェット路面でも高い性能を発揮する、汎用性の高いタイヤが実現した。
新型ウルスは「ウルス EVO」としてデビューすると見られており、2022年8月のワールドプレミアを予定している。