『カーズ』の世界を現実にする「911 サリー スペシャル」とは?

映画『カーズ』に登場するサリー・カレラがポルシェとピクサーのコラボレーションで実車となった!

『カーズ』に登場したサリー・カレラと、「911 サリー スペシャル」。
ポルシェとピクサー・スタジオの協力で、ワンオフモデルとして製作された「911 サリー スペシャル」。
ポルシェとピクサー・アニメーション・スタジオの協力で、世界で最も有名なポルシェ 911が完成した。映画『カーズ(Cars)』に登場するサリー・カレラ(Sally Carrera)が、世界にたった1台の公道走行可能な「911 サリー スペシャル」となって登場したのだ。

Sally Carrera / Porsche 911 Sally Special

モントレー・カーウイーク内のオークションに出品

ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクトゥールによって製作された、「911 サリー スペシャル」のエクステリア。
ポルシェとピクサーが共同で作り上げた911 サリー スペシャルは、モントレー・カーウイーク内で行われたチャリティオークションに出品された。

ディズニーとピクサー・アニメーション・スタジオの人気作品『カーズ(Cars)』シリーズ。この作品に登場するサリー・カレラのデビュー20周年を記念し、ポルシェはチャリティオークション用のワンオフモデルを製作した。

今回完成した「911 サリー スペシャル」は、世界にたった1台のみが存在。ピクサーがこのようなプロジェクトをサポートするのは史上初となる。911 サリー スペシャルは、米国・カリフォルニア州で開催されたモントレー・カーウイークの一環として、2022年8月20日にRMサザビーズのオークションに出品された。

厳しい環境にある少女やウクライナの難民を支援

『カーズ』に登場したサリー・カレラと、「911 サリー スペシャル」。
映画内でサリー・カレラが人々を助けたように、911 サリー スペシャルのオークション収益は、恵まれない女性やウクライナの難民支援に活用される。

このオークションで得られた収益は、ガールズ・インク(Girls Inc.)による、少女と若い女性のための人生を変えるプログラムや、さらに国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がウクライナでの紛争の影響を受けた子供たちとその家族を支援するために、役立てられる予定だ。

ポルシェAGのコミュニケーション/サスティナビリティ/ポリティクス担当副社長のセバスチャン・ルドルフは、911 サリー スペシャルのチャリティプロジェクトについて次のようにコメントした。

「乗り物には、顔と物語が必要です。そして、ピクサーのアニメーション映画『カーズ』は、クルマに命を吹き込んで見せました。この物語は、友情、愛、お互いに助け合うことなど、大切な価値観を伝えています。その中心には “サリー・カレラ “というポルシェがいたのです」

「私たちはピクサーと共に、サリーの精神をスクリーンの中だけでなく、現実世界でも新しい形で実現させました。今回、チャリティオークションに出品するワンオフの公道走行可能な911 サリー スペシャルによって、映画のキャラクターと同じように、早急なサポートを必要としている人々を助けたいと考えています」

『カーズ』のオリジナルスタッフが集結

今回のプロジェクトにはプロダクションデザイナーのボブ・ポーリー(左)、クリエイティブディレクターを務めるジェイ・ワード(右)も参加した。写真中心は、ポルシェAGのコミュニケーション/サスティナビリティ/ポリティクス担当副社長のセバスチャン・ルドルフ。
今回のプロジェクトにはピクサーのプロダクションデザイナーのボブ・ポーリー(左)、クリエイティブディレクターを務めるジェイ・ワード(右)も参加した。写真中心は、ポルシェAGのコミュニケーション/サスティナビリティ/ポリティクス担当副社長のセバスチャン・ルドルフ。

実車版「サリー・カレラ」プロジェクトがスタートしたのは、2021年11月。このプロジェクトのために、20年以上前の初代『カーズ』の制作チームメンバーが結集することになった。ピクサー・アニメーション・スタジオのフランチャイズ部門のクリエイティブディレクターを務めるジェイ・ワード、サリー・カレラを描いたプロダクションデザイナーのボブ・ポーリーらの参加も実現している。

さらに、ヴァイザッハのスタイル・ポルシェ、シュトゥットガルトのポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーも協力。チームは10ヵ月に及ぶ共同作業を経て、ユニークな公道走行可能なワンオフモデル「911 サリー スペシャル」を完成させた。 

「911 サリー スペシャルの製作は、とても楽しい作業になりました。 私たちはかなり早い段階で、完全に走行可能な911を作りたいと考えていました。ただ、サリー・カレラからインスパイアされながらも、完全なコピーではありません」と、ジェイ・ワード。

「サリー・カレラは走るのが大好きで、それが私たちのインスピレーションの源でした。私たちは『もしサリーが公道走行可能なモデルとして作られるとしたら、どんな姿になるだろう』と、自問自答したのです」

911 カレラ GTSをベースに996ルックを完成

ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクトゥールによって製作された、「911 サリー スペシャル」のエクステリア。
今回、ベース車両に選ばれたのはマニュアルミッション仕様の911 カレラ GTS。ホイールはサリー・カレラのベースとなったタイプ996のホイールデザインが再解釈されている。

911 サリー スペシャルは、ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーが新たに立ち上げた「ソンダーバーシュ(Sonderwunsch:スペシャルリクエスト)」の一環として製作された。ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーのディレクターを務める、ボリス・アペンブリンクは、その作業工程を次のように説明した。

「911 サリー スペシャルは、911のモデルラインのなかで速く、俊敏な仕様の『911 カレラ GTS』をベースにしています。このクルマにはマニュアルギアボックスが搭載されていますし、サリー・カレラのドライブへの情熱が込められていると言えるでしょう」

「カスタマイズの要素は細かく、そして多岐にわたりました。911 サリー スペシャルは、私たちのチームが手がけたソンダーバーシュ・プロジェクトの中でも、最もタフでエモーショナルな作業になりました。例えば、ボディカラーのサリーブルー・メタリックはハンドペイントで仕上げられています。もちろんサリーのタトゥーも意識しました。このディテールの再現は、私たちにとっても特別なチャレンジになりました」

サリー・カレラが履く「ターボルック・ホイール」は、ヴァイザッハのポルシェ・デザインによって再デザインされ、911 サリー スペシャルのために特別に製造された。5アームデザインはタイプ992の20/21インチホイール寸法に適合され、サリー・カレラのベースとなったタイプ996との視覚的なつながりを生み出している。

エレガンスを大切にするサリー・カレラ

ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクトゥールによって製作された、「911 サリー スペシャル」のインテリア。
作品内ではエレガントな女性弁護士として登場するサリー・カレラ。千鳥格子柄のシートなど、彼女のキャラクターをイメージした、シックでありながら、華やかなインテリアが完成した。

ポルシェのインテリアデザイナーであるダニエラ・ミロシェヴィッチが、ピクサーと共同で911 サリー スペシャルのインテリアデザインを手がけた。

「今回のプロジェクトでは、完全な自由が与えられました。まさに最高の一言です(笑)。映画の中のサリー・カレラは、カリフォルニア出身の弁護士、スタイルとエレガンスを大切にする女性でした。同時に地に足の着いた、楽しいことが大好きなキャラクターでもあります」

「インテリアにもサリーブルー・メタリックを採用し、目立つ部分だけでなく、細部にまでこだわり、未来のオーナーに笑顔になってもらえるようにしました。同時に、日常的な使い勝手や実用性も忘れてはならないポイントです。911 サリー スペシャルは頻繁に、そして喜んで運転されることを想定しています」

「私たちは3色の千鳥格子柄のファブリックとチョークカラーのレザー、スピードブルーのステッチを組み合わせた特別なインテリアを作り上げました。ディテールにまでこだわったことで、このプロジェクトは特別な存在になりましたし、見る人に映画やサリー・カレラの思い出を甦らせてくれるはずです」

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