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クルマ同士が「映え」を競うスペシャルウイーク
2022年8月12〜21日、カリフォルニア州ペブルビーチの夏の風物詩、モントレー カーウイークが開催された。稀少車やカーグッズのオークション、各メーカーによる最新モデルの展示、テーマ別のコンクール デレガンスなど、クルマ好きの心をわしづかみにする催しが目白押し。街全体がエキゾーストノートと人々の笑い声で賑わうスペシャルウイークだ。
いわばクルマ同士が「映え」を競うモントレー カーウイークで、毎年ひときわ目立つ存在なのがロールス・ロイスである。今年は目にも鮮やかな最新カラーのカリナンを披露した。
“禁断のピンク”をまとったカリナン
ロールス・ロイスが今回のモントレーのために用意したのは、「ペブルビーチ コレクション2022」と銘打つビスポークモデル。普段から4万4000色という膨大な数のボディカラーを用意しているロールス・ロイスが、新しいペイントを開発し、カリナンを彩った。
ブラックバッジ仕様のカリナンがまとっていたのは、「フォービドゥン ピンク(禁断のピンク)」と名付けられた新色。手仕上げの内装もホワイトのレザーを基調にしつつ、カシミアグレーとライムグリーンのアクセントを組み合わせるという、いかにも優雅な配色になっている。テール部には、格納式の2脚のチェアとカクテルテーブルをセットにした「ビューイングスイート」を装備。ちなみに、この車両ではチェアの座席部分に張り込んだレザーにもピンク色が使われている。
ゴーストは爽やかなグリーンカラーに
大胆なグリーンカラーをまとったゴーストも注目の1台。このボディカラーは「サガノ グリーン」と名付けられていることから、京都・嵯峨野の竹林をイメージしたものと想像できる。塗装面は6層構造になっていて、レイヤーごとに数時間をかけて職人が磨きをかけている。最後の2層のクリア塗装を施す前段階で、クリスタルガラスのように複雑に輝く微粒子を塗布。検査工程にも特別なライトブースを設置し、微細な部分まで徹底的にチェックを繰り返して、最終的な完成形に至るまで、何時間も手作業で磨き上げられるという。
ちなみに、ボディカラーに4万を超えるメニューを用意するロールス・ロイスだが、それでも自分の好みの色が見つからない、という顧客もいる。そういうときはグッドウッドの専門家が特別に調色をし、世界にひとつだけの色味を作りあげる。こんなところも、ロールス・ロイスがロールス・ロイスたる所以なのだ。