ピニンファリーナが年内にデリバリーを開始する次世代EVスーパーカー

ピニンファリーナ バッティスタの量産仕様がアメリカ上陸! 西海岸を1900psのハイパーEVが駆ける 【動画】

ピニンファリーナ バッティスタのフロントビュー
カリフォルニアのマリブを走ったピニンファリーナ バッティスタ。
アウトモビリ ピニンファリーナが開発を進めているEVハイパーカー、バッティスタ。最高出力1900psに達するバッティスタが目指しているのは、「イタリア史上最強のパフォーマンス」。ガソリンを一滴も使わず走る次世代スーパーカーが、デリバリー開始を目前に控え、アメリカ西海岸で量産仕様をお披露目した。

Pininfarina Battista

創業主の名前を戴く次世代ハイパーカー

ピニンファリーナ バッティスタのフロントビュー
量産仕様のピニンファリーナ バッティスタがアメリカに上陸。カリフォルニアのマリブを走行するシーンは公式YouTubeで視聴することができる。

アウトモビリ ピニンファリーナは、2021年8月にアメリカ西海岸で実施された「モントレーカーウィーク」内で、次世代EVハイパーカー・バッティスタの量産仕様を出展した。また、同時に世界で5台のみの限定仕様であるバッティスタ アニバーサリオも公開している。

バッティスタは、2019年3月のジュネーブモーターショーで世界初公開された。2018年に設立したアウトモビリ ピニンファリーナにとって第1弾となるこのプロダクトは、車名にカロッツェリア・ピニンファリーナ創業主の名前を冠する、モニュメント的な1台となる。

EVながらもイタリアンスポーツカーに相応しいサウンドを開発

ピニンファリーナ バッティスタのキャビン
今回アメリカに上陸したピニンファリーナ バッティスタのキャビン。世界限定150台というエクスクルーシブなモデルであり、ほとんどの車両は顧客の好みに応じたビスポーク仕様となるはずだ。

今回アメリカへ運び込まれたバッティスタは最終的な量産仕様であり、公道でもドライブ姿を披露。バッティスタが実際にマリブの道を疾走する様子は、公式YouTubeチャンネルで配信中だ。

また、今回モントレーカーウィークを訪れた来場者は、バッティスタの実車を見るだけでなく、サウンドを聞く機会にも恵まれた。ガソリンを一滴も使わず走るピュアEVであるバッティスタにエキゾーストノートは存在しないが、ピニンファリーナは乗員の情感に訴えかける特別な“音”を与えている。

“ピュア サウンド”なる哲学に基づき開発されたバッティスタのサウンドは、54Hz、そして自然界の周波数である432Hzの倍数に着目。432Hzはイタリアが誇る作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディが推奨した「ベルディの“A(ラ)”」と言われるピッチだ。その哲学をもとに「イタリア史上最もパワフルな量産スポーツカー」に相応しいサウンドに仕立てあげていったという。

彼らはバッティスタを“ハイパーEV”と称しており、最高出力は1900ps、最大トルクは2300Nmを発揮。各ホイールに1つずつ搭載される4つの電気モーターがもたらす加速性能は、2秒たらずで100km/hに到達する実力を持つという。車両価格は200万ユーロ(約2億5000万円)、世界限定150台はイタリア・カンビアーノの抱くトリーですべてハンドビルドされる。顧客へのデリバリーは今年中にスタートする模様だ。

【SPECIFICATIONS】
アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタ
最高出力:1900ps(1400kW)
最大トルク:2300Nm
最高速度:350km/h以上
0-100km/h加速:2.0秒以下
0-300km/h加速:12.0秒以下
航続可能距離:500km
駆動:AWD(トルクベクタリング機能付き)
駆動モード:5段階可変
ボディ構造:カーボンファイバー製ボディパネル/フルカーボンモノコック/アルミニウムサブフレーム(フロント&リヤ)
バッテリー:120kWh
充電方式:DC高速充電
ブレーキ:前後6ピストン(カーボンセラミック)
ディスク径:前後390mm
タイヤ:ピレリ Pゼロ(バッティスタ専用 21インチ)
※すべてメーカーによる目標推定値

バッティスタの走行シーンを動画でチェック!

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著者プロフィール

三代やよい 近影

三代やよい

東京生まれ。青山学院女子短期大学英米文学科卒業後、自動車メーカー広報部勤務。編集プロダクション…