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BMW iX1 xDrive30
同一ラインでEVと内燃機関モデルの製造が可能に
2022年11月11日、BMWグループのレーゲンスブルク工場において、フル電動コンパクトSUV「iX1」の生産1号車がラインオフした。約2年前にBMWが表明したとおり、ドイツのBMW全工場が電気自動車を生産できる能力を持つことになった。
レーゲンスブルク工場では、フレキシブルな生産プロセスが導入されており、内燃機関(ICE)、プラグインハイブリッド(PHV)、バッテリーEV(BEV)など、あらゆるパワートレインを搭載した車種を、単一ラインで生産している。
BMWが展開する電動スポーツ・アクティビティ・ビークルのなかで、最もコンパクトな「iX1」の本格生産開始により、EV生産量は飛躍的に増加することになる。BMW AGの生産担当取締役、ミラン・ネデルイコビッチは、iX1の生産スタートに関して次のようにコメントした。
「2024年までに、バイエルンの工場から出荷されるBMWの少なくとも3台に1台がBEVになるでしょう。これは、BMWグループがスピーディーに電動化戦略を進めていることを証明しています。このBMW iX1に搭載される高電圧バッテリーも、ここレーゲンスブルクで製造されたものです」
レーゲンスブルクでバッテリーとEVを製造
レーゲンスブルク工場のEV関連パーツ生産施設では、2021年4月からバッテリーセル用ラインの稼動がスタート。さらに、2022年10月からは、新たな高電圧バッテリー組立ラインを稼働させており、隣接する組み立て工場向けに、BMW iX1用の高電圧バッテリーを供給している。2022年末までにはレーゲンスブルクの4万5000平方メートルの施設において、400名を超える従業員がEV用関連パーツ生産に従事することになるという。
2022年末までに、BMWグループはディンゴルフィング、ライプツィヒ、レーゲンスブルクという、ドイツの3拠点において、EV用パーツ生産に総額16億ユーロ以上を投資する予定。現在、これらの拠点で3300名以上の従業員が、BMWグループ向けEV用パーツ生産に従事している。
iX1の生産開始記念式典に出席した、バイエルン州のクリスティアン・ベルンライター運輸大臣は、次のように歓迎の意を表した
「バイエルン州はドイツで最も自動車が普及している州であり、自動車製造に関する長い伝統があります。その成功は過去の実績だけでなく、研究・開発・革新を続けてきたことにあります。BMW iX1とその高電圧バッテリーの生産開始は、BMWが未来に向けて明確に前進していることを示しているのです」