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Maserati Tipo Folgore Gen3
モデナ市街でカラーリングをアンベール

イタリアの自動車ブランドとして初めてフォーミュラEへのワークス参戦を決めたマセラティは、12月6日に本拠地モデナ市街の特設ステージで「ティーポ フォルゴーレ Gen3」を公開した。今回、街の中心地で発表を行ったのは、一般の人々にレースへの興味を取り戻させる狙いがあったという。
マセラティを象徴するトライデントをイメージし、ブルーベースのカラーリングを纏ったティーポ フォルゴーレ Gen3は、ラインアップの電動化を進めるマセラティのハイパフォーマンス、高効率、最先端技術を象徴。サーキットから市販モデルへと、革新性を伝えるマセラティの新ポリシー「Race Beyond」を表現している。
トライデントのロゴを冠した最初のレーシングカーは、1926年のタルガ・フローリオでデビューを果たし、アルフィエリ・マセラティがステアリングを握ってクラス優勝を果たした「ティーポ26」まで遡る。それから96年、トライデントロゴが描かれたティーポ フォルゴーレ Gen3は、マセラティの電動モデルライン「フォルゴーレ」を象徴している。
電動パワートレイン開発の走る実験室に

ティーポ フォルゴーレ Gen3には、ノーズコーンとリヤカウルにマセラティを象徴するトライデント、バルクヘッド両側にはイタリア国旗のトリコローレを大胆にあしらったマセラティ・コルセのロゴが配された。
2022年-23年シーズンからフォーミュラEに投入される新型シャシー「Gen3」は、フロントとリヤに電動パワートレインが搭載され、最高出力は350kW。回生エネルギーは600kWにまで高められている。95%に達した電力効率により、レース中に使用されるエネルギーの40%以上を、回生ブレーキだけでまかなうことができる。
フォーミュラEにおいて、マセラティは電動パワートレインやソフトウェア関連技術の開発を進める予定。モータースポーツからのフィードバックは、マセラティの電動モデルライン「フォルゴーレ」へと反映されることになる。
ティーポ フォルゴーレ Gen3は、この後、スペイン・バレンシアでプレシーズンテストに参加。エドアルド・モルタラとマクシミリアン・ギュンターの2台体制で、2023年1月14日にメキシコシティで開催される「メキシコE-Prix」でデビューを飾る予定だ。