メルセデス EQTのキャンプ仕様は2023年後半に追加

「EVでキャンプするとどうなる?」メルセデス・ベンツが提案する「コンセプト EQT マルコポーロ」は夢がある

EQTのロングホイールベース仕様をベースに開発された、メルセデス・ベンツ コンセプト EQT マルコ・ポーロ。
メルセデス・ベンツは、電動バンEQTのロングホイールベース仕様をベースに、ポップアップルーフなどを備えたキャンパー仕様「EQT マルコ・ポーロ」の販売を予定している。
メルセデス・ベンツは、フル電動MPV「EQT」をベースにしたキャンパー「コンセプト EQT マルコ・ポーロ」を発表した。メルセデスはラインナップの電動化を強力に推し進めており、Tクラスの電動バージョンであるEQTは間もなくオーダーを開始。キャンプ装備を数多く搭載したEQT マルコ・ポーロは、2023年後半に市販化を予定している。

Mercedes-Benz Concept EQT Marco Polo

Tクラスのフル電動仕様「EQT」がベース

EQTのロングホイールベース仕様をベースに開発された、メルセデス・ベンツ コンセプト EQT マルコポーロ。
メルセデス・ベンツは、コンパクトMPVのTクラスにキャンパー仕様の「マルコポーロ」を設定。そのフル電動仕様の発売を予告する「コンセプト EQT マルコ・ポーロ」を公開した。

メルセデス・ベンツは、コンパクトMPV「Tクラス」に、ベッドや簡易キッチンなどの機能を追加したキャンプ用モジュールキット「マルコポーロ・モジュール」を展開。今回公開されたコンセプト EQT マルコポーロは、そのフル電動バージョンとなる。

メルセデス・ベンツ・バンのセールス担当責任者を務めるクラウス・リークグラーは、コンセプト EQT マルコポーロについて次のようにコメントした。

「メルセデス・ベンツにとって、サイズや用途に関係なく、将来の主軸となるのは電気自動車です。この戦略的方向性を示す最新のサンプルが、フル電動バンの新型EQTと言えるでしょう。また、マルコポーロ・モジュールは、近い将来、電気自動車によるキャンプ旅行を実現するための素晴らしい提案になります」

「2023年後半には、本格的なフル電動マイクロキャンパーを発売し、さらにラインアップを充実させる予定です。コンセプト EQT マルコポーロは、すでに量産車と言えるほどの完成度を見せています。TクラスとEQTにおいて、私たちは“マルコ・ポーロ”モデルを拡充していきます」

広大な居住スペースに収められた様々な装備

メルセデス・ベンツ コンセプト EQT マルコ・ポーロのインテリアに設置された、キッチンや冷蔵庫。
ポップアップルーフを採用したことで、ふたり分のベッドスペースに加えて、収納式のシンクやコンロ、冷蔵庫などが室内に収められている。

コンセプト EQT マルコポーロは、EQTのロングホイールベース仕様をベースに開発。現在、開発が続けられているフル電動マイクロキャンパーを、量産車に近い形で公開した。

最も特徴的な装備が、ルーフベッドを備えたポップアップルーフだろう。シザーデザインを採用したことで、ポップアップルーフは、誰でも簡単に上げることができるという。ルーフベッドは1.97m×0.97mの寝床面積を確保。点弾性板バネシステムなどにより、高いレベルの寝心地を実現した。また、ベッドスペースをルーフ上に設けたことで、リヤラゲッジを含む広大なスペースを有効利用することも可能になっている。

居住スペースにも2.0m×1.15mの折りたたみ式ベッドを搭載。ドライバーズシート後方の2列目のシートには、 IH調理器、洗濯機、16リットルのコンプレッサー式冷蔵庫も設置されている。パッセンジャー用ベンチシートに組み込まれた収納システムは、キャンプ用品などを収めるのに十分なスペースも確保された。

ラゲッジには着脱可能なガスコンロを収めた引き出しを搭載。IH調理器に加えて、ガスを使ってキャンプ中に様々な料理を楽しむことも可能だ。また、助手席後方には電動で高さ調節が可能な折りたたみ式テーブルと追加の収納スペースも備えている。

インテリアに搭載されている家具類は、ふたりで5分以内に簡単に取り外すことも可能。つまり、コンセプト EQT マルコ・ポーロは、必要に応じて普段使いのクルマとしても活用できるという訳だ。全高が2m未満に抑えられているため、ガレージや立体駐車場、洗車場などにも対応している。

追加の電力を供給するソーラーパネルを搭載

EQTのロングホイールベース仕様をベースに開発された、メルセデス・ベンツ コンセプト EQT マルコ・ポーロ。
ポップアップルーフにはソーラーパネルが搭載されており、取り外し可能な追加バッテリーユニットに充電することが可能。

キッチン、ベンチシート、ベッドルームは、シートと同様にすべてがアルティコ・マイクロカット製。家具パネルは、コントラストをつけるべく、アヴォーラ・チェリー材で仕上げられた。ジョイント部分にはアンビエント照明が設置され、車内に居心地の良い雰囲気を演出する。また、ルーフライナーやベッド上部にはLED照明も設置。合計で7つのUSBポートが用意されており、そのうちのひとつはポップアップルーフエリアにも用意されている。

コンセプトモデルのベースとなったEQTのロングホイールベース仕様は、クロマイトグレーメタリックにブラックグロスのコントラストエレメントをチョイス。フロントとリヤのブラック・クロームトリムや、ダイヤモンドカット・19インチ専用ホイール、ポップアップルーフのベージュカラーがアウトドアの雰囲気を高めている。

ポップアップルーフにはソーラーパネルを採用。ソーラーパネルと取り外し可能な追加バッテリーユニットにより、一定時間エネルギーを自給自足することが可能になった。航続距離を伸ばすことだけでなく、室内での調理などにも太陽光エネルギーを使うことできる。また、この追加バッテリーは、使用時にはシート内の引き出しに収納されるが、簡単に取り外せ、自宅やキャンプ場のコンセントを使って充電することも可能となっている。

リヤウィンドウには「ブラックアウト・システム」を採用。スイッチひとつでリヤウインドウのカラーを変えることができるため、日除けのためのカーテンやローラーシャッターシステムは搭載されていない。

取り外し可能なマルコ・ポーロ・モジュール

取り外し可能な「マルコ・ポーロ・モジュール」を搭載した、EQT ショートホイールベース。
メルセデス・ベンツは、すべての装備を搭載した完成モデルに加えて、EQT ショートホイールベースにも対応した取り外し可能なキャンプユニット「マルコポーロ・モジュール」の発売も予定している。

メルセデス・ベンツは、EQTのショートホイールベース仕様向けに、取り外し可能なキャンパー装備「マルコポーロ・モジュール」の発売も予定。こちらには、2.0m×1.15mの折りたたみ式ベッドに加えて、オプションでラゲッジの引き出し式キッチンユニットも搭載可能となっている。

キッチンユニットには、12リットルのウォータータンクを備えたシンク、15リットルのコンプレッサー式冷蔵庫、フレキシブルに着脱できるガスカートリッジ式調理器が含まれている。また、キッチンユニットの引き出しにはカトラリーや食器類、食材を収納するスペースも確保。キッチンユニットと組み合わせられる、キャンプチェア2脚とテーブルもラインアップする。

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