年末年始渋滞してるのに運転しなければならない時どうする?

「燃料は満タンにするべし」年末年始にイライラしない渋滞攻略法【モータージャーナリスト藤原よしおの場合】

旧車で渋滞に突入する強者はいないでしょうが、こういった趣味のクラシックモデルは、逆に年末年始すいている都心部こそドライブしやすいのも事実。
旧車で渋滞に突入する強者はいないでしょうが、こういった趣味のクラシックモデルは、逆に年末年始すいている都心部こそドライブしやすいのも事実。
年末年始の高速道路の風物詩といえば「渋滞」。2022〜2023年年末年始は下りは12月30日、上りは1月2日がそのピークと予想されている。その渋滞とわれわれはどのように向き合うべきか? 年間の移動距離も多く、様々な経験を積んでいるモータージャーナリストにその心得を聞いた。

いかにストレスとリスクを減らせるか

冬場は気温が低くクラシックモデルを走らせるのに適した季節。これで渋滞さえなければ……。

のっけから元も子もない話で恐縮ですが、年末年始を快適に過ごすのなら「運転しない」に越したことはありません。運転しなければ事故に遭うこともないし、渋滞でイライラすることもない。気兼ねなくお酒も呑めますし。

とはいえ、帰省、旅行はもちろん、その地域の状況、日々の生活や仕事のために年末年始もクルマを運転しなければいけないシチュエーションが多々あるのも事実。そこでテーマになるのは、いかにストレスなく、リスクを少なく運転するか?です。

普段よりクルマに乗る人が増える以上、高速道路に限らず、一般道においても混雑、渋滞は仕方がありません。それを避ける一番の方法は、交通量の少ない深夜、早朝に移動すること。ところが最近の東名高速などは元旦の深夜も混んでいたりと、その手も使えなくなりつつあります……。

それでも渋滞に突入するなら

大渋滞などの混雑がわかっているなら、ルーフテントでもう一泊なんてことも……ないか。

ということで、渋滞、混雑に関しては避けようがなく、覚悟を決めるかしかないのですが、個人的にそのような状況下で出かけるときに心がけていることを書いておきます。

まずはクルマの準備。オイル、冷却水の量、タイヤの空気圧など基本的なメンテナンスができていること、また地域によってはスタッドレスタイヤや、チェーンなどの用意をしておくのは当然ですが、そのうえで絶対しておいた方がいいのは、ガソリンを満タンにすることです。あまり遠出ではない場合、半分くらい入っていれば……と思いがちですが、大雪に限らず、道中で通行止め、立ち往生に遭遇する可能性はゼロとは言えないので、行きも帰りもガソリンは満タンにしておきます。

とにかく年末年始にクルマのトラブルが起きた場合、ロードサービスを呼んでも混んでいて何時間も待たされる可能性は大。また自分のトラブルが起因で渋滞を起こさないためにも事前のチェック、準備はしっかりしておいた方が(レンタカーであっても油断は禁物ですよ)いいと思います。

高速道路をあえて降りる選択も

大雪による立ち往生の例を引くまでもなく、飲み物や食べ物を常備しておくのも重要なサバイバル術だ。

ちなみに自分のクルマに常備しているのは2リッターのペットボトルの水1本と、ブランケットと、数枚のウエス。もちろん好きな飲み物や食べ物を入れておいても良いのですが、水なら腐らないし、飲み物以外の用途にも使えるので、必ず1本は荷室に入れっぱなしにしてあります。

あと出発前の準備としては、目的地までのルートを調べるついでに、トイレに立ち寄れそうな場所のチェックもしておくこと。自分ひとりの場合はともかく、家族(特に子供)がいる場合は必須で、サービスエリアだけでなく、高速出口周辺や幹線道路沿いまで範囲を広げて調べておくのがミソ。

サービスエリアが満車で、入るだけでも数十分行列に並ばなければいけない……なんてことも多いですからね。そんな時は、スパッと切り替えて最寄りの出口で一旦降りてしまう方が(お金はかかるけど)無用なリスクを避けられます。

帰省ですいている都心をドライブ

すいている道を走らせるのは楽しいが、冬季故に路面凍結に注意が必要だ。

そのうえで年末年始の道路を移動することになった場合は、自分自身が事故を起こさないことは当然として、事故に巻き込まれたりしないよう、とにかく周りのクルマの動きに気をつけることに尽きます。

明らかに運転に慣れていないクルマや、妙に急いでいるクルマは避けるようにしたり、車線変更の時はいつも以上に気をつけたり(気づいていないクルマや、渋滞をすり抜けていくオートバイも多い)と、集中して丁寧に運転することが大切。それは一般道を走る場合も同じ。特に歩行者、自転車の動きには注意が必要で、十分以上のマージンを取ること(物理的にも精神的にも)が大事だと思います。

一方、交通量が少なくなる都市部において年末年始は趣味のクラシックカーや、スーパーカーのショートドライブには最適。周囲の交通状況に気をつけつつ、家族からの不満が出ない程度に、愛車のご機嫌伺いしてみるのはいかがでしょうか?

アウディのバーチャルコクピットでは、信号と連動して信号が青に変わる時間が表示される機能も。

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著者プロフィール

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藤原よしお

クルマに関しては、ヒストリックカー、海外プレミアム・ブランド、そしてモータースポーツ(特に戦後から1…