ポルシェ・ワークスは不運な予選結果に

ル・マン24時間の最終予選終了。ポルシェはプライベーターが上位を独占する下剋上が勃発!

ル・マン24時間ハイパーポール、ポルシェがGT ProとGT Amで見事ポールポジションを獲得
ル・マン24時間ハイパーポール、ポルシェがGT ProとGT Amで見事ポールポジションを獲得
2021年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースの最終予選「ハイパーポール」が8月20日に開催され、ハブオート・レーシングのポルシェ911 RSRをドライブしたドリス・バンスールがGTE Proクラスのポールポジションを獲得した。一方、ポルシェ・ワークスは91号車が5番手、92号車が6番手に終わっている。

Porsche 911 RSR

バンスールとアンドラウアーが好タイムを記録

ル・マン24時間ハイパーポール、ポルシェがGT ProとGT Amで見事ポールポジションを獲得
予選トップ6で争われるハイパーポールにおいて、GTE Proクラスはドリス・バンスール(左)、GTE Amクラスはジュリアン・アンドラウアー(右)がトップタイムを記録。ポールポジションを獲得した。

ポルシェ・ワークスに所属するローレンス・バンスールの弟のドリス・バンスールは、ファクトリーチームのサポートを受けるポルシェやフェラーリ、シボレーとの熾烈なアタック合戦を制して見せた。予選2番手は、AFコルセのフェラーリ 488 GTE、3番手にはコルベットレーシングのシボレー コルベット C8.Rが続いた。ポルシェ GTチームは、91号車が5番手、92号車が6番手につけている。

「ル・マンはまだ2回目で、チームもまだ完全にはクルマに慣れていません。プラクティスセッションはあまり順調ではありませんでしたが、セッティングに変更を加えたことで、正しい方向に向かうことができました。まだ長いレースウィークエンドの始まりに過ぎませんが、今はとても満足しています」と、バンスールはハイパーポール後に笑顔を見せた。

GTE Amクラスは、ポルシェのプライベーターチームが上位3台を独占。デンプシー・プロトン・レーシングから参戦するジュリアン・アンドラウアーが、GRレーシングのベンジャミン・ベッカーを0.5秒上回りポールポジションを獲得している。

「とにかく『信じられない!』というのが本音です(笑)。マシンは、プラクティスや予選のときと同じように、本当に素晴らしかったです。ハイパーポールではひたすら走りきるだけでした。この数日間、チームは素晴らしい仕事をしてくれました。感謝の気持ちでいっぱいです。これから長いレースが待っています。最高の気分で24時間レースに臨めることは間違いありません」と、アンドラウアーは喜びを語っている。

ハイパーポールで下位に沈んだポルシェ・ワークス

ル・マン24時間ハイパーポール、ポルシェがGT ProとGT Amで見事ポールポジションを獲得
2台のポルシェ911 RSRをハイパーポールに送り込んだポルシェ・ワークスだったが、91号車はアンダーステアに悩まされて5番手、92号車はクラッシュから6番手に終わった。

ハイパーポールは、第89回ル・マン24時間レースのグリッドを確定する最終予選となる。前日の予選各クラス上位6台が出場権を獲得した。4つのクラスから23台が参加したため、トラフィックの少ないクリーンラップを取ることが鍵になった。

このような状況下で、ポルシェ・ワークスチームの92号車を駆るケビン・エストレは不運に見舞われることになった。フライングラップを問題なく走り切ったものの、続くアタックラップのインディアナポリス・コーナーでクラッシュ。911 RSRのコントロールを失い、リヤセクションをバリアにヒットしてしまう。このアクシデントを受けて、ハイパーポールは10分間の中断を余儀なくされた。

もう1台のワークスカー、91号車をドライブしたジャンマリア・ブルーニはアンダーステアに悩まされ、911 RSRのポテンシャルを十分に引き出すことができず、5番手タイムが精一杯。この結果、プライベーターのハブオート・レーシングから参戦するドリス・バンスールがポールポジションを獲得した。

「とても難しいハイパーポールになりました。走行前にセットアップを変更したことで、かなり乗りやすくなったんですが、それでもすぐにタイムアップすることはできませんでした。さらに、2セット目のタイヤを装着したときは、すでに日が落ちていました。前日のフリー走行2回目は走行できなかったため、夜のル・マンを走るのはこれが初めてとなり、このコンディションでは(アタックを強くかけるには)少し自信が持てなかったのです」と、ブルーニは肩を落としている。

ワークスをも凌駕するプライベーターの躍進

ル・マン24時間ハイパーポール、ポルシェがGT ProとGT Amで見事ポールポジションを獲得
今回、GTE ProとGTE Amの両クラスにおいて、ポルシェのカスタマーチームがポールポジションを獲得。ポルシェのカスタマーレーシングの充実が証明される形となった。

予選セッションを終えて、ポルシェ・ファクトリーモータースポーツ・ディレクターを務めるパスカル・ズーリンデンは次のように総括した。

「GTE Proクラスではハブオート・レーシングがポールポジションを獲得し、GTE Amクラスではデンプシー・プロトン、GRレーシング、プロジェクト1が1~3位を占める完全制覇となりました。ただ、ワークスカーが5位と6位に終わってしまったことには満足していません。厳しいスタートとなりましたが、レースでは全力を尽くします」

「今回の結果は、あらためてポルシェ・モータースポーツのカスタマーチームが、最高レベルのサポートを受けていることを証明したと考えています」

ル・マン24時間レースの決勝レースは、8月21日土曜日の16時(日本時間22日0時)にスタートする。

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