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Mercedes-Benz EQA Sedan
コンパクト4ドアBEVの登場を予告

メルセデス・ベンツのフル電動シリーズ「EQ」は着々とラインアップの拡充を続けており、量販が見込めるコンパクトSUVセグメントに向けては「EQA」と「EQB」が投入された。多くのメーカーがSUVやクロスオーバー中心のラインナップへと再編を進めるなか、メルセデスは伝統的な3ボックス・セダンを捨てるつもりはないようだ。
メルセデスのチーフデザインオフィサーを務めるゴードン・ワグナーは、2021年のフランクフルト・モーターショーにおいて、コンパクトBEVモデルとなる「EQA セダン」の投入を予告。当時からコンベンショナルなセダンではなく、4ドアクーペスタイルで開発されていると予想されており、今回のスパイショットはそれを証明する形になった。
最新プラットフォーム「MMA」がベースに

CLA を思わせる流麗な4ドアセダンスタイルは、エアロダイナミクスに優れ、1回の充電でより長い距離を走行することが可能になるだろう。すでにマーケットに投入されている「EQE」と「EQS」もこのシルエットを採用しており、4ドアクーペスタイルはEQシリーズの4ドアモデルの“ファミリー感”を強調することになる。
ただ、EQEやEQSとは異なり、EQA セダンには現行のEV専用プラットフォームが採用されない。メルセデス・ベンツは2020年10月に開催された「メルセデス・ベンツ・ストラテジー・アップデート2020」において、2024年から製造が開始される新型プラットフォーム「MMA(Mercedes Modular Architecture)」を発表。MMAは主にコンパクトBEVやミッドサイズBEV向けとなり、内燃機関モデルにも対応。EQAはこのMMAをベースに開発されている。
待望のコンパクト4ドアBEVは2025年デビューか

BEVモデルが拡充される一方、2025年には現行AクラスとBクラスの生産が終了すると言われている。これにより、メルセデス・ベンツが展開する内燃機関(ICE)モデルは、CLAセダン/CLA シューティングブレーク、コンパクトSUVのGLA、7人乗りコンパクトSUVのGLBの4車種に絞られるようだ。
今回撮影されたEQA セダンは、EQAとEQBを補完するかたちで2025年のデビューを予定。メルセデス・ベンツはBEV、PHEV、マイルドハイブリッドを含め、全モデルの電動化を進めており、EQA セダンが投入される2025年にはメルセデスの全販売台数におけるBEVの比率は25%に達する予定だ。