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Mercedes-AMG GT3
デイトナ24時間に続きバサーストも制覇

メルセデスAMGモータースポーツは、インターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)新シーズン幕開けとなる、バサースト12時間レースで総合優勝で飾った。優勝したサンエナジー1レーシングの75号車に加えて、3位にはポールポジションからスタートしたグループMレーシングの999号車が入り、2台のメルセデスAMG GT3が表彰台を獲得している。
メルセデスAMGモータースポーツ責任者を務めるクリストフ・ゼークミュラは、2023年のバサースト12時間レースを終えて、次のように喜びを語った。
「メルセデスAMGにとって、特に終盤は厳しく激しいレースになりました。それぞれのカスタマーチームは素晴らしいバトルを見せてくれましたね。昨年に続きバサースト12時間レースで連勝し、さらに3位表彰台も獲得したことを誇りに思います」
「デイトナ24時間の勝利に続き、ここバサーストでも表彰台の頂点に立てたことは、メルセデスAMGモータースポーツにとって、最高のシーズン幕開けになりました。あらためて素晴らしいレースを戦い、メルセデスAMGブランドのあるべき姿を表現してくれた全チームに感謝します」
予選で999号車がコースレコードを記録

今回のバサースト12時間には9台のメルセデスAMG GT3と、1台のメルセデスAMG GT4が参戦。特に印象的なスピードを披露したのが、999号車をドライブしたマーロ・エンゲルだった。昨年のレースで2位を得ていたエンゲルは、予選でバサースト12時間のラップレコードを樹立。続くトップ10シュートアウトでは、このサーキットで初めてGT3マシンとして2分01秒を切り、自身のラップレコードを更新している。
この結果、ポールポジションはエンゲルの快走により999号車が獲得。AMGチーム・トリプル・エイト・レースエンジニアリングのメルセデスAMG GT3 888号車が2番手タイムを記録し、メルセデスAMG GT3がフロントロウを独占した。さらに、75号車も予選4番手をマークしている。
75号車と999号車がトップ争いを展開

2023年バサースト12時間レースは、夜明け前にスタートした。999号車のエンゲル、888号車のマキシミリアン・ゲッツ、75号車のストルツがトップ争いを展開。たびたび黄旗が出されるなか、中盤以降は75号車と999号車がポジションを入れ替えながら、レースをリードする。
レースの3分の2を過ぎても僅差の展開が続き、両者は決定的な差をつけることができない。迎えたレース終盤、999号車が75号車に対してイン側から接触してしまう。これにより999号車がドライブスルーペナルティを受けたことから、最終盤まで続いたバトルは決着。首位に立った75号車は、2位のポルシェにわずか0秒9267差をつけてフィニッシュを果たした。
ペナルティを受けた999号車も、残りのレースで見事なリカバリーを見せて3位で完走。5位には888号車が入り、メルセデスAMG勢はトップ5に3台が入るという、素晴らしい結果を残している。優勝したグノーンは、バサースト12時間レース3連覇を達成。南半球屈指の歴史を誇る耐久レースで3勝を手にした史上初のドライバーとなった。さらに、メルセデスAMGモータースポーツにとっても、2013年、2022年に続くバサーストでの3勝目となっている。