目次
ベッテルやローブら世界王者が勢揃い

2023年のレース・オブ・チャンピオンズ(ROC)は、北極圏からわずか約100km、凍てつくバルト海近郊のピテ・ハブスバッドで開催。晴天のなかF1、F2、インディカー、ル・マン、WRC、ワールドラリークロス、Xゲームなど、世界中から集まったモータースポーツレジェンド&スーパースターたちが、国や地域の誇りをかけてペアを組み、バトルに挑んだ。
今回、F1引退を決めたセバスチャン・ベッテルが、ミック・シューマッハとコンビを組み、チーム・ドイツとしてエントリー。ル・マン24時間レースで9度の優勝を誇るトム・クリステンセン(デンマーク)は、インディカーレースで活躍するフェリックス・ローゼンクヴィスト(スウェーデン)と、チーム・ノルディックとして参加している。
また、ダカール・ラリーをフィニッシュしたばかりのセバスチャン・ローブは、ヘリコプターでスタート1時間前に現地入り。eツーリングカー・ワールドカップ王者のアドリアン・タンベイとチーム・フランスを結成し、ネイションズカップ参戦を果たした。
今回もROCらしいクロスオーバーブリッジが設置された2台同時走行可能な氷雪路トラックを用意。電気自動車のクプラ アーバンラベル コンセプト(Cupra UrbanRebel Concept)やゼロイド X1(Zeroid X1)、FC1-X ニトロ ラリークロス(FC1-X Nitro Rallycross)などのマシンを使用し、各ドライバーがそのテクニックを競っている。
ノルウェーが決勝でヌービル&ドラゴヴィッチ組を撃破

チーム・ノルウェーのペター・ソルベルグとオリバー・ソルベルグは準決勝でチーム・スウェーデンを破り、ファイナルに進出。WRCヒョンデのティエリー・ヌービル(ベルギー)と、FIA F2チャンピオンのフェリペ・ドラゴヴィッチ(ブラジル)によるチーム・オールスターズと、ファイナルで対決した。
第1ヒートではヌービルがペターを退け、第2ヒートはオリバーがドラゴヴィッチに勝利。最終ヒートはオリバーがヌービルを破ったことで、チーム・ノルウェーがROCネイションズカップ・トロフィーを手にした。チーム・ノルウェーは、昨年に続いて連覇達成となる。
2023年シーズンはシュコダ・ファビアRSラリー2でWRC2を戦う息子オリバーとコンビを組み、並み居るトップドライバーを倒したペター・ソルベルグは、次のように喜びを語った。
「走るたびにコンディションが変わることもあって、簡単にミスをしてしまう難しいレースでした。今回、ダカール・フィニッシュ後に参加した、セバスチャン・ローブを準々決勝で倒せたのが何よりも嬉しかったです(笑)。ラウンドが進むごとにフィーリングはどんどん良くなっていきました。オリバーが速いことは分かっていましたが、彼は今回も完璧な走りを見せてくれましたね。昨年のROCと同じように、今日も彼に救われました」