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Porsche 911 Carrera “My Life in Motion”
TIME誌の「世界の見方を変える34人」に選出
先日、ビジュアルアーティストのネルソン・マカモの印象的な作品が、「The art of optimism – 34 people who are changing how we see the world（楽観主義のアート、世界の見方を変える34人）」という見出しと共に『TIME』誌の表紙を飾った。
現在、世界中の著名人やコレクターがマカモの作品を我先にと買い求めている状態だ。しかし、彼の作品群のなかには、彼自身のために作られたものもある。それこそが今回納車されたポルシェ911 カレラだった。
1980年代、南アフリカ・リンポポ州にあるモディモールという田舎町で育ったマカモは、いつの日か自分のポルシェ911のステアリングを握ることを夢見ていた。しかし、フランシュフック滞在中に、現行モデルとの偶然の出会いによって子供の頃の夢が再燃するとは、彼自身も思っていなかったという。
今や世界的なアーティストとなったマカモは、すぐにジェットブラックメタリックのボディカラーの911 カレラ クーペをオーダー。このクルマを動くキャンバスに変えようと決意する。
納車後にヨハネスブルクのスタジオでペイント
納車後、ヨハネスブルグのスタジオで、彼は911のパーツやパネルに手作業でペイントした後、ポルシェセンター・ヨハネスブルグへと戻し、最後にボディ全体にラッカーを塗ってフィッティングを行った。
リヤバンパー、フロントシート・モールディング、ドアパネル・インサート、ステアリング、ダッシュパネル・インサート、パーキングブレーキコンソール、サイドミラーカバーなどに、彼自身の手でカラフルな“作品”が描かれた。
左側のドアパネルインサートには「Mma」という文字が刻まれた。これは、マカモの母国語であるセペディ語で「母」を意味する3文字。彼が作品の中で母親について言及するのは今回が初めてのことであり、さりげなくも深い意味を持つこの言葉は、彼の人生を支え、芸術による成功が可能だと信じさせてくれた女性への敬意を表している。
アフリカの子供達の創造性を育てる作品に
マカモによって「My Life in Motion」と名付けたこの911 カレラのアートプロジェクトは、彼の成功を表現しただけでなく、その過程で出会ったさまざまな人々への敬意も込められているという。
「いつかポルシェを所有することになるとは思っていましたが、ブランドとの関係がこんな形で始まるとは思ってもみませんでした。そして、この関係はまだ始まったばかりです」とマカモは肩をすくめた。
ポルシェ・南アフリカのトビー・ベンターCEOは、マカモの愛車について次のようにコメントした。
「ネルソンとの仕事はとても刺激的で、これまでに見たことのないレベルの作品が完成しました。この911は、どんなギャラリーに飾られても注目を集めるであろう、真にオーダーメイドのアートインスタレーションです。このプロジェクトは、ポルシ・ 南アフリカが個人的なリクエストに対応できるだけの、創造性と柔軟性も示しています」
「ポルシェのお客様は、自分のポルシェを個性的な1台に仕上げるために、ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチュールを介して、事実上無限のオプションを利用することができます。そして、ネルソンのようなユニークなお客様が、何か特別なことを希望した場合、私たちは喜んで希望に応えるでしょう」
マカモは、このポルシェ911によって、アフリカの子供たちの創造性が開花することを願っている。才能、勤勉、諦めない気持ち、そして家族の揺るぎないサポートがあれば、自分の情熱によって成功をつかむことが可能だと、マカモはすべての女の子と男の子に知ってもらいたいのだという。