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Volkswagen Touareg
デビュー5年目のミドルサイクルチェンジ
フォルクスワーゲンは、2018年にデビューした3代目「トゥアレグ」の全面的なアップデートを実施する。今回のフェイスリフトではフロントとリヤのデザインが一新され、シャシーも進化。快適性とパフォーマンスが大幅に向上することになった。
今回、2023年夏のデビューを前に、フォルクスワーゲンはカモフラージュが施された状態で寒冷地テストを行う、トゥアレグ改良新型を公開した。
現在、新型トゥアレグは、スウェーデンの北極圏において、最終的な寒冷地テストを実施中。ブラッシュアップされたデザインの変更箇所は、巨大なQRコードラップの下に隠されているが、そのカモフラージュの上からでも、様々な変更箇所を見ることができる。
新形状のHDマトリックス・ヘッドライト
フロントセクションには、新たに「IQ.LIGHT」HDマトリックス・ヘッドライトと、グリルを一直線に横切るLEDライトストリップ・エレメントが採用された。「HD」は非常に高い解像度を意味し、3万8400個ものマイクロLEDが生み出す、非常に明るい光が前方を照射。対向車を眩惑することなく、道路上での視界を大幅に向上させる。
このマトリックス・ヘッドライト・システムは、新型トゥアレグの前方車線にインタラクティブな光のカーペットを投影。いわゆる「レーンライト」は夜間のドライブをより快適するだけでなく、厳しい視界での走行を強いられる道路環境でも、安全かつ安心してドライブすることができるという。
新装備イルミネーション「VW」ロゴを採用
リヤセクションには、新たにイルミネーション付き「VW」ロゴが採用された。2023年1月からは、欧州においてもライトアップされたバッジが許可されたことを受けて、トゥアレグから導入される。これまでは、中国や米国市場においてのみ、イルミネーション付き「VW」ロゴが搭載されていた。
シャシーは4WDアーキテクチャーが、新世代にアップデート。今回、ルーフロード・センサーが搭載され、シャシーエレクトロニクスがネットワーク化された。その一番の利点がルーフ荷重がかかっていない状態での敏捷性が大幅に向上すること。ルーフボックスが装着されている状態では、センサーが自動認識し、ドライビング・アシスタンス・システムにより安定した走行が確保される。
足まわりに関しては、標準装備のスチール製スプリングと、オプションの2チャンバー式エアサスペンションのセットアップを変更。快適性だけでなく、大型SUVとは思えない俊敏なパフォーマンスを実現している。
アナログ的な操作感が残された先進のコクピット
インテリアも大幅にブラッシュアップされ、「イノビジョンコクピット(Innovision Cockpit)」を搭載。センターに配置された15インチ・タッチスクリーン、マルチファンクション・ステアリングホイール、センターコンソールのボリュームコントロールなどに、あえてアナログ的な操作感が残されている。
ボイスコントロールの精度も進化しており、Apple CarPlayやAndroid Autoによるアプリ連携も、ワイヤレスで行えるようになった。
ラインナップの頂点には、現行モデルと同様に、3.0リッターV型6気筒ガソリンに電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッド仕様が君臨。パワーやEVモードでの後続距離が進化しているのか、現時点では明らかにされていない。