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Mercedes-Benz EQV
製品力アップを目指したフェイスリフト
2022年、フォルクスワーゲンが投入したフル電動バン「ID. Buzz」がそのユニークなエクステリアデザインから注目された一方、電動バンの先駆者たるメルセデス・ベンツ EQVは、相対的に目立たない存在になってしまった。これを受けて、メルセデス・ベンツは、EQVのスタイルに存在感を取り戻すべく、フェイスリフトを計画している。
今回、フィンランドの北極圏に近いラップランド地方で撮影された車両は、ナンバープレートの末尾が「E」となっていることから、内燃機関を搭載する通常仕様のVクラスではなく、電動モデルのEQVであることが分かる。
EQVのデビューは約3年前だが、ベースとなっているのは2014年に投入された第3世代のVクラス。そのため、最新メルセデス製モデルと比較すると、若干デザインの陳腐化が見え始めている。今回のフェイスリフトでは、メルセデスの最近のデザイントレンドに沿って、大きく意匠を変えたフロントフェイスが導入される。
テールライトは露出している部分を見る限り、現行EQVと比較して大きな変化は感じられない。リヤバンパーとテールゲート下部が隠されているため、ここに何か変更があるかもしれない。また、撮影された車両はフロントバンパーが厳重なカモフラージュラッピングで覆われているが、これは充電ポートを隠していると思われる。
パワートレインの強化が行われる可能性は未知数
現行EQVは全長5140mmのノーマルモデルと、5370mmのロングホイールベースモデルをラインアップする。ハイパフォーマンス仕様の「EQV 300」が搭載するリチウムイオンバッテリーの容量は90kWhで、航続距離は418km。システム最高出力204PS、最大トルク366Nmを発揮し、最高速度は電子リミッターで160km/hに制限される。廉価版のEQV 250は、60kWh容量のバッテリーを搭載し、航続距離は231kmとなっている。
現在開発中の改良新型が、効率性の向上と航続距離を延長するかは、現時点で不明となっている。また、今回撮影された車両はインテリアにカバーがかけられており、最新のデジタルディスプレイの採用など、インテリアがアップデートされる可能性もある。
デビュー時期は2023年中を予定。2022年末に導入されたコンパクトな「EQT」と共に、持続可能性への関心が高いアウトドアユーザーへのアピールを重点的に行う模様だ。
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