【WEC】フェラーリ 499PがWECデビュー戦をポールで飾る

WEC開幕戦セブリング予選で「フェラーリ 499P」がトヨタの2台を上回りポールポジションを獲得

1973年のル・マン以来のポールポジションを獲得した、AFコルセのフェラーリ 499P 50号車。
1973年のル・マン以来のポールポジションを獲得した、AFコルセのフェラーリ 499P 50号車。
2023年3月16日、米国フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイにおいて、2023年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦セブリング1000マイルの予選が行われ、AFコルセから参戦するフェラーリ 499P 50号車がポールポジションを獲得した。

Ferrari 499P

2台のフェラーリ 499Pが快走を披露

デビュー戦のセブリング1000マイルレースに、フェラーリは2台の499Pを投入。プラクティスからの好調を維持したまま、16日夕方に行われた予選を迎えた。
デビュー戦のセブリング1000マイルレースに、フェラーリは2台の499Pを投入。プラクティスからの好調を維持したまま、16日夕方に行われた予選を迎えた。

2023年シーズンのWECのトップカテゴリーに、フェラーリはル・マン・ハイパーカー(LMH)規定で開発された2台のプロトタイプレーシングカー「499P」を投入。

デビュー戦となったセブリング1000マイルにおいて、50号車はアントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン、51号車はアレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィがドライブする。

迎えた16日夕方の予選。今シーズンからWECは規則変更があり、予選においてタイヤウォーマーであらかじめタイヤの温度を上げておくことができなくなった。これにより、これまでのシーズンのように、新品タイヤで走りだしてすぐに最速ラップを刻むことが不可能に。ドライバーは数周にわたってタイヤを暖める必要があり、本格的なアタックが開始されたのは、15分間の予選セッション後半に入ってからとなった。

トヨタの2台を上回ったフオコのアタック

15分の予選後半、アタックを担当したアントニオ・フオコが、トヨタお2台を上回るタイムを叩き出し、見事ポールポジションを獲得した。
15分の予選後半、アタックを担当したアントニオ・フオコが、トヨタお2台を上回るタイムを叩き出し、見事ポールポジションを獲得した。

太陽が西に傾いたセッションが後半、ブレンドン・ハートレードライブするトヨタ GR010 HYBRID 8号車がまず1分45秒台に入れる好タイムでトップに浮上。トヨタの7号車をドライブする小林可夢偉も、同じく1分45秒台に入り、チャンピオンチームのトヨタ勢が1-2を形成する。

しかし、その直後、アントニオ・フオコが駆るフェラーリ 499P 50号車が、トヨタの2台を上回るタイムを叩き出してトップへ躍り出る。フオコは1分45秒067のタイムを叩き出し、トヨタの8号車に0秒214の僅差をつけて、デビュー戦でポールポジションを獲得した。

歴史的なポールポジションを獲得したフオコは、次のように喜びを語った。

「ポールポジションを獲得したなんて、本当に信じられません。この8ヵ月間、並外れた努力を続けてくれたチームメンバー、そしてマラネロのスタッフ全員に感謝したいです。明日(17日)はポールポジションからスタートし、ベストを尽くします。レースは長く、セブリングは非常にマシンに厳しいコースです。午後は特に気温が高いので、タイヤマネジメントが重要なファクターになるでしょう」

アレッサンドロ・ピエール・グイディがアタックを担当した51号車も、1分45秒874の4番手タイムを記録。2列目からのスタートを確保している。

いよいよ、WECデビューを果たしたフェラーリ 499Pが、公式プラクティスに登場した。

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