フォルクスワーゲン「ID. 2all」は2025年量産化

フォルクスワーゲンの新コンセプトBEV「ID. 2all」は室内はゴルフサイズでもボディと価格はポロサイズ【動画】

フォルクスワーゲンが2025年の市販化を目指して開発を続ける、電動コンパクト「ID. 2all」のエクステリア。
2万5000ユーロ以下の販売価格を目指して開発されている、フォルクスワーゲンの電動コンパクト「ID. 2all」。
フォルクスワーゲンは電動コンパクト・コンセプト「ID. 2all」を世界初公開した。ベース価格が2万5000ユーロ以下のフル電動モデルとして開発された「ID. 2all」は、2025年に量産仕様が発売される予定だ。

Volkswagen ID. 2all

ポロを思わせるコンパクトEV

2万5000ユーロ以下の販売価格を目指して開発されている、フォルクスワーゲンの電動コンパクト「ID. 2all」。
クロスオーバー、ゴルフサイズのハッチバック、MPVに続いて、フォルクスワーゲンはポロ・サイズのコンパクトEVコンセプト「ID. 2all」を公開した。

フォルクスワーゲン ポロを思わせるスタイルを纏って登場した「ID. 2all」は、2万5000ユーロ以下で購入できるコンパクトEVを予告する電動コンセプトカー。フォルクスワーゲンは、2025年にヨーロッパ市場向け「ID. 2all」の量産モデルを発表する予定だ。

「MEB Entry」プラットフォームをベースとした前輪駆動で、最大後続距離は450km。電気自動車用ルートプランナーをはじめとする、最新テクノロジー&機能を数多く搭載する。「ID. 2all」量産仕様はフォルクスワーゲンが2026年までに発売を予定している、10車種の新型EVのうちの1台としてデビューする。

フォルクスワーゲン乗用車部門最高経営責任者を務めるトーマス・シェーファーは、「ID. 2all」について、次のようにコメントした。

「私たちは、フォルクスワーゲンを真の『Love Brand(愛されるブランド)』にするという、明確な目標を持って改革を続けています。ID. 2allは、私たちのブランドが目指すべき姿を示しています。つまり、私たちはお客様に近い存在となり、最高のテクノロジーと素晴らしいデザインを備えたブランドとなろうとしているのです」

「MEB Entry」プラットフォームを採用

「MEB Entry」プラットフォームをベースに開発されている、電動コンパクト「ID. 2all」。
ID. 2allは、モジュラー・エレクトリック・ドライブ(MEB)をベースにした小型EV用の「MEB Entry」プラットフォームが採用された。

「ID. 2all」は、最新世代の「モジュラー・エレクトリック・ドライブ(MEB)」をベースにした「MEB Entry」プラットフォームを採用。小型EV専用プラットフォームを選択したことで、「ID. 2all」は極めて効率的な駆動システム、大容量バッテリー、充電テクノロジーを実現した。

最高出力166kW(226PS)を発生するパワフルな電気モーター1基を、フロントアクスルに搭載。WLTPモードでの航続距離は最大450kmに達している。DC(直流)急速充電ステーションを介して、20分でバッテリー容量の10~80%を充電することが可能。ウォールボックスか、公共AC充電ステーションを使用した場合、最大11kWで充電することができる。

初代ゴルフを思わせるCピラーのデザイン

フォルクスワーゲンが2025年の市販化を目指して開発を続ける、電動コンパクト「ID. 2all」のエクステリア。
Cピラーデザインのモチーフになったのは、初代フォルクスワーゲン・ゴルフ。今後、登場するハッチバックモデルにも導入されると見られている。

エクステリアデザインは、親しみやすいフロントフェイスと、ダイナミックで斬新なCピラーが特徴となる。新しいデザイン言語の要素は、初代ゴルフでお馴染みのCピラーデザインにあるという。「ID. 2all」は、この象徴的なデザインが導入された最初のフォルクスワーゲン・モデルになった。

その他のデザインの特徴としては、ホイール上部のクリアかつ力強いボディシェイプ、親しみやすいフロントフェイス、そしてダイナミクスと時代を超越したエレガンスの程よいバランスなどにあるという。

フォルクスワーゲン乗用車部門のデザイン責任者を務めるアンドレアス・ミントは「ID. 2all」のデザインについて、「ID. 2allのエクステリアからは、フォルクスワーゲンの新しいデザイン言語を垣間見ることができます。このデザインは、Stability(安定感)、Likeability(好感度)、Excitement(感動)という、3つの要素を柱としています」と説明を加えた。

2基のデジタルディスプレイを配置

フォルクスワーゲンが2025年の市販化を目指して開発を続ける、電動コンパクト「ID. 2all」のインテリア。
シンプルなコクピットには、 10.9インチ・デジタルコクピットと 12.9インチ・タッチディスプレイが配置された。運転席と助手席の間には、様々な操作が行える小型ロータリーコントロールが配置されている。

インテリアデザインは、直感的な操作系が特徴。インフォテインメント・システム中心となる 12.9インチ・タッチディスプレイは、新たなメニュー構造が採用された。その下には、新開発された左右独立式空調コントロールパネルが設置されている。

ドライバーズシートとパッセンジャーシートの両方から簡単にアクセスできる、エアコンディショナー操作パネルの中央には、インフォテインメント・システムの音量調整用小型ロータリーコントロールが配置された。さらに、その下部にはスマートフォン用大型ワイヤレス充電インターフェースが2基設置されている。

新開発マルチファンクション・ステアリングホイールも、明確な操作系を目指して設計された。左右に2基のロータリーコントロールと、それぞれに2基のボタンのみで構成。ドライバーは10.9インチ・デジタルコクピットとヘッドアップ ディスプレイによって、すべての情報を同一視線上で確認することができる。

室内は最大限のスペース効率を追求。ラゲッジ要領は通常440リットル、4:6分割可倒式リヤシートを倒すことで、最大1330リットルに拡大する。リアシート下には50リットルの収納スペースも設置された。

SPECIFICATIONS

フォルクスワーゲン ID. 2all

ボディサイズ:全長4050 全幅1812 全高1530mm
ホイールベース:2600mm
プラットフォーム:MEB Entry(全輪駆動)
最高出力:166kW(226PS)
一充電走行距離:約450km
急速充電時間:約20分(10〜80%)
0-100km/h加速:7秒未満
最高速度:160km/h
駆動方式:RWD
重量配分:48:52
タイヤサイズ:前245/35 ZR20 後285/35 ZR20
燃料タンク容量:80リットル
トランク容量:490〜1330リットル
タイヤサイズ:225/40 R20

フォルクスワーゲン ID. 2allを動画でチェック!

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