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Porsche 963
2台のポルシェがアクシデントで脱落

伝統のセブリング12時間レースにおいて、ポルシェ 963はアクシデントにより惜しくも初優勝を逃すことになった。優勝争いを展開していた6号車のマシュー・ジャミネと、7号車の姉妹車のフェリペ・ナスルは、12時間レースのフィニッシュわずか18分前に、アキュラARX-06 10号車と衝突してリタイアを余儀なくされたのだ。
大荒れになったレースの結果、GTPクラスでチェッカーフラッグを受けたのは、優勝したキャデラック 31号車(ピポ・デラーニ/アレクサンダー・シムス/ジャック・エイトケン)と、BMW Mチーム RLL 25号車(コナー・デ・フィリッピ/ニック・イェロリー/シェルドン・ファン・デル・リンデ)のみ。
レースはフィニッシュできなかったものの、規定周回をクリアしていたことから、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの963 6号車(マシュー・ジャミネ/ニック・タンディ/デイン・キャメロン)が3位、963 7号車(フェリペ・ナスル/マット・キャンベル/ミカエル・クリステンセン)は5位を得ている。悔しいレースとなったジャミネは、次のように振り返った。
「ポルシェ・モータースポーツのファミリー全員、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツに、心から謝罪したいと思います。夕闇のレース終盤では、このようなアクシデントは起こってしまうものです。私は勝利を目指してバトルを行なっていましたが、それが大きなアクシデントにつながってしまいました。7号車は巻き込まれてしまい、まさに不運の連鎖となってしまったのです。それでも、チームは素晴らしい仕事をしてくれましたし、963は力強いペースを見せてくれました」
シーズン初表彰台を獲得したBMW

BMW Mチーム RLLは、24号車が手にかるトラブルでリタイアとなったものの、大荒れとなったレースを走り切った25号車が2位表彰台を獲得した。
8番グリッドからスタートした25号車は、順調にラップを重ね上位につけていたが、レース終盤に予定外のブレーキ交換が行われ、大きく後退。しかし、フィニッシュ直前のアクシデントにより2位に浮上した。BMW Mチーム RLLは、IMSA参戦戦後、初の表彰台を獲得することになった。
待望の表彰台フィニッシュを果たしたコナー・デ・フィリッピは、次のように喜びを語っている。
「IMSAプログラムで初表彰台を獲得できて、本当にうれしいです。チーム全員がこのためにハードワークを続けてくれました。私たちは最後の最後に生き残ったのです。このレースはそういうものです。過去には、首位にいながらクラッシュですべてを失ったこともありましたが、今回は運が味方してくれたましたね。2位表彰台という結果は、これからのシーズンに向けての大きな糧となるでしょう」