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Porsche Taycan
4年目を迎えたポルシェEV戦略の中心モデル
多くのドイツメーカー同様、強力に電動化を推し進めているポルシェ。近々フル電動クロスオーバーとして「マカン EV」の投入を控えているが、ポルシェの電動化戦略の主軸として市場を切り開いてきたのが「タイカン/タイカン クロスツーリズモ」であることは疑いようのない事実だろう。
2019年のワールドプレミアから4年、毎年のように細かいアップデートをおこなってきたポルシェだが、近々この電動サルーン/シューティングブレークの内外装に大規模なブラッシュアップを行う。この冬、エクステリアに変更が施されたプロトタイプが、雪深いスウェーデンの公道においてテストされる様子の撮影に成功した。
ほぼカモフラージュのない状態でテスト
ほぼカモフラージュが施されていないため、一見すると、これがプロトタイプだとは気がつかないかもしれない。しかし、ポルシェほど、上手にエクステリアの変更箇所を隠す自動車メーカーはなく、今回撮影された車両も、注意深く確認すると、バンパー下部に変更が加えられていることが分かる。
バンパーの開口部はテープによって角張って見えるよう偽装されているが、丸み帯びた形状に変更。さらに、バンパー両端には新たにエアアウトレットが設けられている。ヘッドライトはランプユニットに変更が加えられる予定だ。
テールライトがブラッシュアップされた一方、リヤバンパー形状は変更されていないようにも見える。ただ、これまで撮影されたテスト車両はリヤセクションにも、カバーやテープによる厳重な偽装が施されていた。今回、撮影された車両が、パワートレインや内部システムの試験用なのか、もしくはポルシェがパパラッチを欺くため、これまでの開発期間、“あえて”必要のないカモフラージュを装着していたのかもしれない。
3モーターのパフォーマンス仕様は遅れて登場か
現時点で通常モデルに関して、パワートレインの改良、新型バッテリーの搭載、航続距離の延長などの詳しい情報は皆無。しかし、既報のとおり、テスラのハイパフォーマンス仕様「モデル S プレイド」に対抗すべく、タイカンに、3モーター仕様が登場する可能性が高い。
モデル S プレイドは3モーターで最高システム出力1100PSを発揮。 ハイパフォーマンス仕様として開発されている「タイカン GT」も、1000PS以上の最高出力が与えられると見られている。性能は最高速度320km/h以上、0-100km/h加速2秒以下をターゲットとしている。
タイカンのフェイスリフトは2023年中に行われ、2024年から販売をスタート。ハイパフォーマンス仕様の「タイカン GT」に関しては、通常モデルと同時発表になるのか、時期を置いて追加されるのかは明らかになっていない。