デイトナ24時間3連覇から臓器移送、そして宇宙実験まで

ランボルギーニが打ち立てた、知られざる7つの偉大な「世界記録」と「世界初」

臓器移植輸送の速度記録、2時間強で489kmを走破
臓器移植輸送の速度記録、2時間強で489kmを走破
アウトモビリ・ランボルギーニは、自動車業界において様々な記録を打ち立ててきた。今回はランボルギーニが成し遂げてきた知られざる7つの「世界記録」や「世界初」を紹介しよう。

1:「デイトナ24時間レース」GTDクラスで3連覇した唯一の存在

「デイトナ24時間レース」GTDクラスで3連覇した唯一の存在
ランボルギーニはウラカン GT3を擁して、世界中のGTシリーズで活躍を続けている。そして、デイトナ24時間レースで3連覇を達成した唯一のメーカーでもある。

長年にわたり、ランボルギーニはウラカン GT3により世界中のGTシリーズで成功を収めてきた。なかでも最もエポックな活躍が、2018年、2019年、2020年のデイトナ24時間レースのGTDクラスにおいて勝利したことだろう。

これにより、ランボルギーニはアメリカで最も権威ある耐久レースにおいて3連覇を果たした世界で唯一の自動車メーカーとなった。さらに「フロリダ36時間レース」を構成するデイトナ24時間とセブリング12時間を、2018年と2019年に2連覇。こちらも世界中の自動車メーカーでランボルギーニのみが達成している偉大な記録だ。

2:ロシア・バイカル湖氷上でウルスが速度記録を樹立

ロシア・バイカル湖氷上でウルスがスピード記録を樹立
今やランボルギーニの基幹車種となったウルスは、2021年3月にロシアのバイカル湖上において、氷上速度記録を打ち立てた。

2021年3月、ランボルギーニが誇るスーパーSUV「ウルス」が、ロシアのバイカル湖において氷上での最高速度298km/h、スタンディングスタートから1000mの平均速度114km/hという速度記録を達成した。

「スピードの日(Days of Speed)」の期間中にタイムアタックを開催。この記録は、FIA(国際自動車連盟)とRAF(ロシア自動車連盟)によって公認された。18の速度記録樹立経験を持つアンドレイ・レオンティエフは、氷上と強烈な突風のためにトラクションが低下したにもかかわらず、ウルスで抜群のテクニックを披露している。

3:市販SUVで初めて23インチホイールを採用したウルス

市販SUVで初めて23インチホイールが採用されたウルス
ウルスにはSUVとしての迫力のアピアランスを誇る23インチ・ホイールをチョイスすることができる。

ウルスは、デビュー以来、自動車マーケットに新たなセグメントを創出してきた。今やパワー、パフォーマンス、ドライビングダイナミクス、デザイン、ラグジュアリー、そして日常の使い勝手などにおいてセグメントのベンチマークとなっている。また、ウルスに設定されている23インチ・ホイールは、クラス最大サイズを誇っている。

4:臓器移植輸送の速度記録、2時間強で489kmを走破

臓器移植輸送の速度記録、2時間強で489kmを走破
イタリア高速パトロール隊で使用されているウラカン ポリツィアは、移植用臓器の搬送のために489kmの距離を2時間強で走破した。

2020年12月、パトカー仕様の「ウラカン ポリツィア(Huracan Polizia)」は移植用の腎臓の緊急輸送に使用された。この時、パドヴァからローマのジェメリ大学病院まで489kmの道のりを走行し、平均速度233km/h、わずか2時間強でこの距離を駆け抜けた。通常の走行条件であればこの距離を走りきるのに約5時間はかかることを考えると、信じられないような成果だと言えるだろう。そしてひとつの命を繋げたと言う点でも、非常に大きな意味を持つ。

ウラカン ポリツィアは、2017年からイタリア高速パトロール隊用の車両として、パトロール、救助、医療搬送サービスを行うために使用されている。ボディはイタリア警察の公式カラーにペイント。医療支援として使用するため、フロントのラゲッジコンパートメントには移植用の臓器を緊急輸送するための特別な冷蔵装置を搭載。また、緊急救助のために除細動器も装備されている。

5:「Amazon Alexa」と統合されたインフォテインメントシステムを初採用

「Amazon Alexa」と統合した制御システムを初採用
多くのメーカーが採用するApple CarPlay、Android Autoに加えて、ランボルギーニはいち早くAmazon Alexaにも対応した。

2021年初頭、ランボルギーニは車内のインフォテインメントシステムに「Amazon Alexa」を組み込んだ最初の自動車メーカーとなった。Apple CarPlay、Android Autoに加えて、いち早くAmazon Alexaにも対応した形だ。Amazon Alexaが統合されたのは「スマートフォン・インターフェース&コネクテッドサービス」オプションを搭載したウラカン EVOの2021年モデルから。

ドライバーは「Alexa」の音声コマンドを介して、室温のコントロール、アンビエントライト、シートヒーターなどの機能を調整したり、ナビゲーション、電話、エンターテインメントの操作を行うことができる。Alexaは、ウラカンEVOに搭載されている「LDVI(ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ)」システムにも対応。簡単な音声コマンドで、トルクベクタリング、ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング(LDS)、トラクションコントロールなどにもアクセスすることが可能だ。

6:2015年にグローバル企業として初めてCO2ニュートラル認証を達成

2015年にグローバル企業として初めてCO2ニュートラル認証を達成
排熱を利用して電力と熱を生産し供給する「コージェネレーションシステム」を導入するなど、グローバル企業として初めてCO2ニュートラル認証を得ている。

現在ランボルギーニは、電動化を含む環境戦略を強力に推進している。「ディレツィオーネ・コル・タウリ(Direzione Cor Tauri:牡牛座でもっとも明るい恒星)」と呼ばれるロードマップを掲げ、様々なサステナビリティ(持続可能性)施策が導入された。

第三者認証機関であるDNV GLの『カーボンニュートラリティ』プログラムを通じて、ランボルギーニは2015年にグローバル企業として初めてCO2ニュートラル認証を達成。近年、生産拠点が大幅に拡大しているにもかかわらず、カーボンニュートラルは維持されている。

7:世界で初めて宇宙空間での炭素繊維素材の研究を開始

世界で初めて宇宙空間での炭素繊維素材の研究を開始
2019年に打ち上げられたアンタレス・ロケットによって、ランボルギーニによって製造された5種類の複合素材が国際宇宙ステーションへと持ち込まれた。

ランボルギーニは、国際宇宙ステーション(ISS)において炭素繊維素材の研究を行う世界初の自動車メーカーとなった。2019年11月2日、バージニア州ワロップス飛行施設からノースロップ・グラマン製「アンタレス・ロケット」が宇宙へと打ち上げら、ランボルギーニが製造した複合素材サンプルがISSへと輸送されている。

この実験では、ランボルギーニが製造した5種類の複合素材が宇宙環境における極度のストレスに対して、どのように反応するかを分析。将来的にはランボルギーニが製造する自動車への採用や、医療分野への応用も視野に入れている。

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