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Volkswagen ID.7
ID.ファミリーのフラッグシップサルーン

フォルクスワーゲンは、グローバルフル電動ラインアップ初となるミドルサイズセダン「ID.7」の市販仕様を公開した。フォルクスワーゲン・グループが誇る最新電動アーキテクチャ「MEB(モジュラー・エレクトリック・ドライブ マトリックス)」をベースに開発され、最大航続距離は700kmを実現している。
広々とした居住スペースに、コネクティビティ・システムを最新含むテクノロジーを組み合わせたことで、長距離移動に適した快適な電動サルーンを実現。ID.7は、欧州と北米市場向けをドイツ・エムデンのフォルクスワーゲン工場で生産。中国では、第一汽車集団と共同運営するEV工場によって生産される。
フォルクスワーゲンの会長兼CEO、トーマス・シェーファーは、ID.7について次のようにコメントした。
「ID.7を投入し、フォルクスワーゲンは電動化攻勢の次なる一歩を踏み出します。このサルーンは、高いレベルの快適性と長い航続距離をお客様に提供します。2026年には2万5000ユーロ以下のエントリーモデルから、フラッグシップサルーンのID.7まで、ヨーロッパの全メーカーの中で最も幅広いBEVラインアップを提供する予定です」
「私たちの目標は、2030年までに欧州における電気自動車シェア80%を達成することです。2033年以降、フォルクスワーゲンはヨーロッパにおいて、電気自動車のみを生産することになります」
最高出力286PSを発揮する電気モーター

ID.7は、高効率電動アーキテクチャ「MEB(モジュラー・エレクトリック・ドライブ マトリックス)」を採用。最高出力286PS(210kW)を発揮する電気モーターは、ID.モデル史上最もパワフルな電動パワーユニットとして、ドイツ・カッセルのフォルクスワーゲン・グループ・コンポーネントと共同開発され、同地で生産も行われている。
新開発のパワートレインは、何よりも効率化を重視。搭載されるバッテリーサイズにより異なるが、200kW仕様の最大航続距離は700km(WLTP)を実現した。頻繁にクルマを使用するドライバーや、フリート顧客(タクシーやリムジンなど)にとって、これ以上ない選択肢となるだろう。
この長い航続距離は最新パワートレインはもちろん、Cd値0.23という高い空力性能なしには実現しなかった。5m超という全長を活かして、ルーフはクーペのようにリヤヘとエレガントに傾斜。さらにロングホイールベース&ショートオーバーハングにより、すべてのパッセンジャーに広大な居住スペースが確保されている。
カスタマーの声に応えたインテリア

インテリアには新しい操作・表示コンセプトを導入。これまでのID.シリーズのカスタマーから寄せられたフィードバックをベースに、あらゆる使用領域において操作系統がブラッシュアップされたという。
コクピットにはAR対応ヘッドアップディスプレイ、15インチ・インフォテインメントシステムスクリーン、新たな空調操作系が統合された最新インフォテインメントシステムを標準装備。ディスプレイにはバックライト付きタッチスライダーを備え、スイッチ類はパッセンジャーの好みで自由に機能を割り充てることができる。
ラグジュアリーサルーン向け装備として、マッサージ機能と電子制御調光式サンルーフをオプションで用意。スマートガラスを採用した新開発「パノラミックサンルーフ」は、タッチコントロールと音声で、不透明と透明の切り替えが可能となっている。
フロントシートには、フォルクスワーゲンで初めて、冷房/暖房/ドライ機能を備えた「アダプティブ・シート・クリマトロニック」をオプションで装着可能。このシートには、ドイツ政府による「背中の健康キャンペーン(AGR)」認証を受けたマッサージ機能を追加することができる。