目次
MINI Countryman E / Cooper Electric
あえてデザイン要素を減らした新デザイン言語

今回、MINIは次期モデルファミリーから導入される、新たなデザイン要素を初公開した。 デザインテーマに掲げられた「カリスマ・シンプリシティ(Charismatic Simplicity)」は、必要不可欠な存在に焦点を当てたミニマルなデザインを意味する。
2023年11月から生産が開始される「MINI カントリーマン」と「MINI 3ドア/5ドア」は、それぞれが強い個性を発揮。特徴的な斬新なデザインを採用しながらも、明確にMINIブランドであることを主張している。また、サステナブル(持続可能性)な素材の採用も、新世代デザインには必要不可欠だったという。
MINIのヘッド・オブ・デザインを務めるオリバー・ヘイルマーは、新たなデザイン言語「カリスマ・シンプリシティ」について、次のように説明を加えた。
「新たに導入される『カリスマ・シンプリシティ』コンセプトによって、私たちは象徴的なMINIのデザインを完全に見直すことになりました。ピュアで先進的なアプローチは、機能面でのシンプルさと、MINIが誇るエモーショナルさを融合させています。あえて意識的に表現要素を少なくすることで、従来では考えられなかったようなイノベーションが可能になると確信しています」
円形の新型有機ELディスプレイ

次期モデルファミリーでは、視覚的にコンパクト化されたインテリアの中心に、MINIを象徴する円形のセンターディスプレイを配置。今回、MINIは円形有機ELディスプレイを採用した世界初の自動車メーカーとなった。タッチディスプレイ機能を備えた、円形ディスプレイが配置されるダッシュボードは伝統的なデザインヘリテージが継承されている。
インストルメントクラスターとオンボードモニターの機能を兼ね備えた有機ELディスプレイの直径は240mm。スマートなデザインとフレームレスの外観は、インテリアにこれまでにない上質感を与えている。タッチコントロールは、インフォテインメント機能とクライメート機能を統合。完全新規開発されたミニマルなユーザーインターフェイスも導入される。
サスティナブルを追求した多様な素材

次期モデルファミリーでは、ステアリングホイールの形状も根本的に見直されることになった。標準仕様では2本スポークを採用。オプションとして、3スポークにも見える特徴的なファブリックベルトを追加することも可能となっている。今回、インテリア全体に高品質かつサスティナブルな素材を導入。そのひとつがこの革新的なテキスタイル・デザインだという。
「バイブラント・シルバー」は、新世代デザインにおいて繰り返し登場するカラーアクセントで、ステアリングのスポークにも採用。メタリックな見た目は、内外装において煌めきを持った特別なタッチを加えている。
伝統と革新を組み合わせたシート

シートの種類も豊富に用意された。新しいカラーやパターンと、千鳥格子柄のようなクラシカルなスタイルが、過去から未来への架け橋となっているという。ラミネート加工されたシートサイドパネルのディテールは、今回MINIのインテリアデザイナーが強くこだわった部分だ。
カラーコントラストが導入されたホイール

完全に再設計された軽量アロイ・ホイールにもまた、「カリスマ・シンプリシティ」という新デザイン言語が導入された。今回、スポーク構造による彫刻的なキャラクターではなく、カラーコントラストを特徴とするグラフィックデザインを導入。錯覚を利用することで、ワイド感を強調するだけでなく、空力性能の向上により航続距離の延長にも貢献している。