【フォーミュラE】ポルシェのパワーユニットがジャカルタE-Prixで1-2

「フォーミュラE第10戦ジャカルタE-Prix」ポルシェが1-2フィニッシュでジャガーをポイントで逆転

ウェーラインのポルシェはスタートでポジションを上げ、4周目にはトップに立った。
ウェーラインのポルシェはスタートでポジションを上げ、4周目にはトップに立った。
FIAフォーミュラE(FE)世界選手権第10戦が、6月3日(土)にインドネシアの首都ジャカルタで開催された。終始危なげない走りを見せたポルシェのパスカル・ウェーレインが今季3勝目。同じ「ポルシェ 99X エレクトリック」パワーユニットを搭載するマシンを駆るジェイク・デニスも2位に入り、ポルシェ勢が1-2フィニッシュを飾った。

ジャガー勢に押され気味だったポルシェ

開幕戦で2位に入り、第3戦と第4戦では連勝と好調なシーズンスタートを切った「タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム」のウェーレインだったが、第5戦以降表彰台からは遠ざかっていた。チャンピオンシップ争いでも、前戦モナコと第8戦のベルリンを勝ったニック・キャシディにトップの座を奪われてのジャカルタ入りとなった。

キャシディのドライブする「エンビジョンレーシング」は、「Jaguar I-Type 6」パワーユニットを使用している。ワークスチームの「ジャガーTCSレーシング」を含め、今シーズン中盤はこのJaguar I-Type 6が4連勝を果たすなど好調で、エンビジョンはチームランキングでも首位で第10戦に臨んだ。

このレースでは、形勢が逆転。予選では「アバランチ・アンドレッティ・フォーミュラE」のデニスが2位、ウェーラインが3番手のポジションを獲得。その一方で、ジャガー勢の最高位はキャシディの10番グリッドだった。レースでは好スタートを決めたウェーラインが4周目にトップに立つと、ほとんどポジションを譲ることなく36周目のチェッカーを受けた。デニスも2位表彰台を獲得し、ポルシェ 99X エレクトリックが1-2フィニッシュという前戦モナコとは逆の結果となった。

ポルシェとジャガーの形勢が逆転

安定した走りで今季3勝目を挙げたウェーライン。

キャシディも一時は2位争いの隊列に加わるなど健闘したが7位入賞に留まった。他車との接触などもあったが、ファステストラップ(FL)を記録するなど粘り強い走りで7ポイント(FLの1ポイントを含む)を追加し、2点差でシリーズランキングトップの座を守った。キャシディ以外のジャガー勢はノーポイントに終わり、ポルシェとの形勢が逆転した結果となった第10戦だった。

なお、3位でゴールしたのは「マセラティMSGレーシング」のマクシミリアン・ギュンター。予選ではポールポジションを獲得。チームメイトのエドアルド・モルタラも6位入賞を果たすなど、この日はマセラティ勢の活躍も目立った。

ジャカルタ戦はダブルヘッダーで行われ、第11戦が6月4日(日)に開催される。

ニック・キャシディを抑えてレースをリードするミッチ・エバンス。このあと逆転を許すが、それでも「Jaguar I-Type 6」パワーユニットは1-2フィニッシュとなる。

「フォーミュラE モナコE-Prix」ジャガーパワーユニットが1-2を飾りシーズン折り返しでポイントリーダーに

FIAフォーミュラE(FE)世界選手権の「シーズン9」は、モンテカルロの街で後半戦に突入した…

キーワードで検索する

著者プロフィール

石川 徹 近影

石川 徹