目次
ジャガー勢に押され気味だったポルシェ


開幕戦で2位に入り、第3戦と第4戦では連勝と好調なシーズンスタートを切った「タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム」のウェーレインだったが、第5戦以降表彰台からは遠ざかっていた。チャンピオンシップ争いでも、前戦モナコと第8戦のベルリンを勝ったニック・キャシディにトップの座を奪われてのジャカルタ入りとなった。
キャシディのドライブする「エンビジョンレーシング」は、「Jaguar I-Type 6」パワーユニットを使用している。ワークスチームの「ジャガーTCSレーシング」を含め、今シーズン中盤はこのJaguar I-Type 6が4連勝を果たすなど好調で、エンビジョンはチームランキングでも首位で第10戦に臨んだ。
このレースでは、形勢が逆転。予選では「アバランチ・アンドレッティ・フォーミュラE」のデニスが2位、ウェーラインが3番手のポジションを獲得。その一方で、ジャガー勢の最高位はキャシディの10番グリッドだった。レースでは好スタートを決めたウェーラインが4周目にトップに立つと、ほとんどポジションを譲ることなく36周目のチェッカーを受けた。デニスも2位表彰台を獲得し、ポルシェ 99X エレクトリックが1-2フィニッシュという前戦モナコとは逆の結果となった。
ポルシェとジャガーの形勢が逆転

キャシディも一時は2位争いの隊列に加わるなど健闘したが7位入賞に留まった。他車との接触などもあったが、ファステストラップ(FL)を記録するなど粘り強い走りで7ポイント(FLの1ポイントを含む)を追加し、2点差でシリーズランキングトップの座を守った。キャシディ以外のジャガー勢はノーポイントに終わり、ポルシェとの形勢が逆転した結果となった第10戦だった。
なお、3位でゴールしたのは「マセラティMSGレーシング」のマクシミリアン・ギュンター。予選ではポールポジションを獲得。チームメイトのエドアルド・モルタラも6位入賞を果たすなど、この日はマセラティ勢の活躍も目立った。
ジャカルタ戦はダブルヘッダーで行われ、第11戦が6月4日(日)に開催される。