【ル・マン24時間】【WEC】アルピーヌが2024年デビュー予定の「A424_β」公開

アルピーヌがLMDhレーシングカー「A424_β」発表「3.4リッターV6ターボ+モーターのハイブリッド」

これから発売される市販モデルやアルペングローのデザインが採り入れられた「アルピーヌ A424_β」。
2024年シーズンからWECに投入される、LMDh規定プロトタイプレーシングカー「アルピーヌ A424_β」が、ル・マン24時間レース開催期間中に公開された。
アルピーヌは、ル・マン24時間レースが開催されているサルト・サーキット近郊の「アルピーヌ・パドック・センター」において、2024年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)のトップカテゴリー投入するLMDh規定プロトタイプレーシングカー「A424_β」を発表した。アルピーヌは2024年シーズンのWECに「A424」の投入を決めている。

Alpine A424_β

待望のWECトップカテゴリーに復帰

これから発売される市販モデルやアルペングローのデザインが採り入れられた「アルピーヌ A424_β」。
2023年シーズンはLMP2プロトタイプマシン「A470」でWECを戦うアルピーヌ。フェラーリやトヨタ、ポルシェが待ち受けるハイパーカーカテゴリーに、古豪が復活を果たす。

今回公開された「A424_β」は、そのネーミングどおり実戦投入に向けたテスト仕様「β版」となり、アルピーヌとレーシングコンストラクター「オレカ(ORECA)」との緊密な協力により開発。ル・マン24時間レースが開催されているサルト・サーキットの近くに新設された新ファクトリー「アルピーヌ・パドック・センター(Alpine Paddock Centre)」において、多くのジャーナリストやゲストを前に、そのレーシィなデザインがワールドプレミアされた。

2023年シーズンのWECに、アルピーヌはLMP2プロトタイプマシン「A470」で参戦。2022年までは特例を使い、ハイパーカークラスに「A480」でエントリーしており、1シーズンを経て再びトップカテゴリーに復帰することになる。WECのトップカテゴリーに参戦可能なLMDh規定に則り開発されている「A424_β」。そのフォルムはアルピーヌが受け継いできたモータースポーツの伝統とDNAをベースに、将来の投入を予定している市販モデルのデザインエッセンスが加えられた。

メカクローム製3.4リッターV6シングルターボを搭載

これから発売される市販モデルやアルペングローのデザインが採り入れられた「アルピーヌ A424_β」。
パワーユニットに選ばれたのは、アルピーヌ/ルノーとも関係の深いメカクローム製3.4リッターV型6気筒シングルターボ。これにボッシュのハイブリッドシステムが組み合わせられる。

「A424_β」のネーミングの「4」から始まる3桁の数字は、アルピーヌが勝利を重ねた耐久レース用プロトタイプの伝統を継承。「24」はル・マン24時間レースと、デビューイヤーの2024年シーズンを意味し、「β」は前述のとおりデビュー前の最終テスト仕様を表している。

エクステリアは、今後投入予定のスポーツカーを予感させるライトシグネチャーをフロントに採用し、サイドセクションは電動デザインコンセプト「アルペングロー」からインスピレーションを得たフォルム。また、リヤにはひときわ目を引く2本の「Aアロー」を配した。アルプスの雪の結晶を象徴する三角形のモチーフは、ダガーボードとリヤウイングに採り入れられている。

ディメンジョンは全長5000mm、全幅1998mm、全高1058mm、ホイールベースは3148mm。リヤミッドに搭載されるのは、最高出力684PSを発揮するメカクローム製3.4リッターV型6気筒シングルターボ。これにボッシュ製共通ハイブリッドシステムとXトラック製7速ギヤボックスが組み合わせられた。

WECとIMSAのふたつの選手権に参戦か

これから発売される市販モデルやアルペングローのデザインが採り入れられた「アルピーヌ A424_β」。
LMDh規定は、WECとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の共通カテゴリーであり、ローレン・ロッシCEOは、このふたつの選手権にA424を投入する計画を仄めかした。

アルピーヌのローレン・ロッシCEOは、A424をWECだけでなく、アメリカで開催されるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権への投入も仄めかしている。

「モータースポーツから生まれたアルピーヌの野心は、今もなお息づいています。我々にとってモータースポーツは、単なる趣味ではありません。“レース集団”のDNAを脈々と受け継いでいるのです。ル・マン24時間での歴史的勝利から45年、私たちがここにいることは決して偶然ではありません。『A424_β』は、2023年から最高のライバルに挑戦するべく開発されました」

「私たちは、このエキサイティングな挑戦に待ち受けている、困難な課題を過小評価していません。謙虚に、しかし大西洋の両側(WECとIMSA)において、私たちの足跡を残そうと決意しています。そして、モータースポーツファンの皆さんには『サーキットで会いましょう』とお伝えしたいと思います」

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