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Lotus Emira
ロータス新時代のプロローグ
ロータスがかねてより投入を予告していた新型ミッドシップ2シーター、「エミーラ」がいよいよその姿を明らかにした。エリーゼ、エキシージ、エヴォーラを生産終了し、新しい時代に向けて舵を切るロータスにとって、エミーラはそのプロローグを告げる重要な1台となる。そんな注目モデルの内外装を手掛けたロータスのデザイナーが、一問一答形式でデザインの秘密を明らかにする特別企画。エクステリア編に続き、インテリア編をお届けする。
エヴォーラをわずかに大きくしたサイズのスポーツカーであり、邦貨で1千万円を切るスタートプライスながら、エミーラは車格を超えた存在感とプレミアム感をもつ。彼らが“ジュニア スーパーカー”と呼ぶのも納得の完成度となっている。
ロータスらしい純粋なスポーツスピリットをキープしつつ、その一方でこれまでのロータスとは一線を画す上質なムードもあわせもつエミーラ。とりわけ、インテリアの進化の度合いは凄まじい。見栄えも機能面も格段に向上したエミーラのキャビンについて、内装デザインを担当したジョン・ステイサムは次のように語っている。
ロータスを大きく前進させる1台
インテリアデザインマネージャーのジョン・ステイサム(54才)は、ロータス勤務歴24年のベテラン。2000年にエキシージ、2002年にエスプリ フェイスリフト(エクステリアデザイン)、2006年に2-イレブン(エクステリア及びインテリア)、2016年にエキシージ 430及びエヴォーラ 430を担当した。
Q. エミーラのプロジェクトを任されたとき、どう思いましたか?
ロータスにとってこれほど重要なクルマを手掛けることができるなんて、これは名誉なことだと思いました。初期のスケッチから量産まで、開発プログラム全体に関われたことは、私にとってチャレンジであり、価値のある仕事でした。
Q. なぜエミーラはロータスにとってこれほど重要なクルマなのでしょうか。
エミーラは、あらゆる次元でロータスを大きく前進させる1台だと思っています。我々はクォリティ、テクノロジー、機能性、使い勝手、商品力の全てをとことん押し上げました。エミーラは優れたプロポーションに、現代的なインテリアを兼備しています。“For The Drivers(ドライバーのため)”のクルマでありながら、ハードコア過ぎず、より広くの方々へアピールします。
エスプリのエッセンスも注入
Q. どんなところからインスピレーションを得たのでしょうか。
チーム全体が明確に意識してきたのはロータス エヴァイヤです。また、S1 エスプリの要素も採り入れています。
Q. デザインプロセスはどのようなものだったのでしょう。
Jennifer Andriamamonjyによるインテリアのテーマは、スポーティ性とモダン性、そして品質感を巧みに混ぜ合わせたものでした。Harvey Rabenjaminaはステアリングホイールとシートのデザインに粉骨砕身取り組みました。スタジオエンジニアのJosh Routerにも感謝しています。全員が同じ方向を向き、効率的かつ速やかに業務を進めることができました。私はこの少数精鋭のチームを大変誇らしく思っています。
Q. エミーラをデザインするにあたっての、最も大きなチャレンジとは?
開発プログラムは2018年11月にスタートしましたが、当初からインテリアは一筋縄ではいかないだろうということが分かっていました。我々は、エミーラにはできうる限りの人間工学的設計を与えるべきと考え、そのためのスペースをあらゆるコンポーネントの中に模索してきました。
ロータス初のデジタルメーターを採用
Q. エミーラのお気に入りのポイントを教えてください。
なによりもまず、インテリア全体のまとまり感に大変満足しています。そこからにじみ出るのは上質感です。また、インストゥルメントパネルのグラフィックも、クルマのキャラクターにぴったりマッチしていると思います。このHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)を作り上げるために、ロータスは初めてデジタルデザインチームを立ち上げました。彼らと私たちは密に連携してプロジェクトを進めてきました。まったく満足いく出来栄えですよ。
Q. 次に手掛けるプロジェクトについて教えてください。
このプロジェクトを通して、新しいチームで最大の効果を発揮する方法を学びました。この経験を次のプロジェクトに活かしたいと思っています。
投稿 ロータスの最新ミッドシップ「エミーラ」は内装も大幅進化! デザイナーに訊くその魅力とは 【インテリア編】 は GENROQ Web(ゲンロク ウェブ) に最初に表示されました。