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クルマを届けた後の「進化」と「見守り」を通じてクルマの価値を維持し、その分を、あらかじめ月額利用料の引き下げに充てることにより、リーズナブルに利用できる
トヨタ自動車とKINTOは12月7日、新しいクルマのサブスクリプションサービスとして、「KINTO Unlimited」を立ち上げ、今冬発売する新型プリウス（一部グレードが対象）から提供を始めると発表した。
「KINTO Unlimited」では、KINTOが提供するサブスクサービスをベースに、新たに、クルマを届けた後の「進化」と「見守り」を通じてクルマの価値を維持し、その分を、サブスクの月額利用料の引き下げにあらかじめ充てることにより、リーズナブルに利用できるのが特徴だ。
まずは、今冬発売される新型プリウスの一部グレードから提供が始まり、ユーザーからの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも積極的に拡大される方針だ。
「KINTO Unlimited」の概要
①進化＝アップグレード
契約したクルマに対し、ソフトウェアとハードウェアのアップグレードを提供することにより、クルマを届けた後の「進化」を実現していく。
●ソフトウェア
OTA（Over The Air）を通じたソフトウェアの更新により、衝突被害軽減ブレーキをはじめとしたトヨタセーフティセンスを、その都度最新に「進化」させていく。費用はサブスクの月額利用料に含まれるため、ユーザーの追加負担は無い。
●ハードウェア
契約したクルマにあらかじめ施す「アップグレードレディ設計」を通じて、ユーザーのニーズに合わせたハードウェアの装備や機能の後付けを可能にしていく。
「アップグレードレディ設計」では、配線の調整やセンサーの取り付けなど、アップグレードに必要な施工作業の大部分をクルマにあらかじめ織り込んでおくことで、実際に行う作業を簡素化させる。作業にかかる時間を大幅に短縮することにより、全国で施工の対応が可能となり、アイテムの選択肢も広がるため、多くのカスタマーに「進化」を提供できるようになる。
ハードウェアのアップグレードの提供は2023年の年央から始まる。まずは、ブラインドスポットモニターやパノラミックビューモニター、ステアリングヒーターなどをラインナップしつつ、今後、将来登場する装備や機能もその都度後付けできるように、アイテムの拡充を進めていく。なお、費用の支払いはアイテムごとに「一括」、もしくは手軽に利用できるよう「サブスクの月額利用料への加算」のふたつの方法から選べる。
②見守り＝コネクティッド
トヨタのコネクティッド技術を用いてユーザーが運転する際のデータを収集・分析することにより、ユーザーとクルマ双方の「見守り」を実現していく。
●コネクティッドドライブトレーナー
コネクティッドサービス「T-Connect」を通じて、アクセルやブレーキの踏み方などの基本的な挙動に加え、ハンドル操作やウインカーを出すタイミングなど、細部にわたるユーザーの運転データを収集・分析。ユーザーごとに異なる安全な運転や燃費の向上につながるポイントを、専用のアプリを通じてアドバイスする。なお、当面、実証実験と位置づけるため費用の追加負担は無く、将来的に、サブスクの月額利用料に含めて提供する。さらに、運転データに基づき、ユーザー一人ひとりに合わせた装備や機能のアップグレードの提案も予定されている。
●コネクティッドカーケア
通常、定期的に交換するエンジンオイルの劣化の度合いが、走行距離や運転の仕方、外部環境などにより異なる点に着目し、ユーザーの運転データをもとにオイルの状態を把握する独自の技術を開発。これにもとづき、従来一定の「期間」や「距離」を踏まえて提供されてきたエンジンオイルの交換を、専用のアプリやディスプレイオーディオなどを通じて、クルマごとの「使用状況」に合わせたタイミングで提案していく。費用はサブスクの月額利用料に含めるため、追加負担は不要となる。また、将来的にはエンジンオイル交換以外にもメニューを拡充させる見通しだ。
「アップグレード」と「コネクティッド」の提供開始に向けて、2023年2月を目途に「KINTO Unlimited」専用のアプリが公開される予定だ。