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新車の供給不足により北米ホンダ全体の販売台数は前年比15.6%減
北米ホンダ(American Honda)の21年8月の総販売台数(ホンダブランドとアキュラブランドの合計)は、5月から続いていた連続前年比増にストップ。11万4656台という台数は、まだコロナ禍から自動車販売が回復しきれていなかった前年(20年8月)の13万5925台に対して15.6%減となる。
頭が痛いのは新型車の供給不足だ。新型シビックは非常に需要が高く、販売店に入荷されるとすぐに売り切れてしまう。しかし供給には限界があるため、8月のセールスは1万9654台(前年比23.0%減)にとどまった。
台数を稼ぐことができたのは、ホンダブランドではHR-V(日本名ヴェゼル、1万836台)とパスポート(4681台)、アキュラブランドではRDXといったSUV勢。また、タイプSが人気のアキュラTLX(2768台)も好調だった。
そして、この月にもっとも伸び幅が大きかったのはアキュラブランドのフラッグシップスポーツカー、NSXだ。ご存じの通り、NSXは8月3日に2022年いっぱいでの生産終了が発表された。
その駆け込み需要なのだろうか、8月のNSXの販売台数は31台。一桁台も珍しくなく、前年同月は3台だったNSXのここ最近のセールス状況からすると「爆売れ」と言っていいだろう。2019年5月以来、久しぶりに30台以上のセールスとなった。
NSXの22年モデルは、すべてタイプSとなる。グローバルでの限定台数は350台、そのうち300台が北米には割り当てられるが、ほぼ完売との噂も。なくなると欲しくなる…という消費者心理は、日本だけでなく北米でも同様のようだ。
北米ホンダ(ホンダ部門)・車種別販売台数【2021年8月】
アコード:1万4576台(−24.0%)
シビック:1万9654台(−23.0%)
クラリティ:117台(−53.4%)
フィット:5台(−99.9%)
インサイト:2370台(+25.7%)
CR-V:2万7928台(−18.8%)
HR-V:1万836台(+21.2%)
オデッセイ:7363台(−14.8%)
パスポート:4681台(+15.0%)
パイロット:1万1371台(−9.1%)
リッジライン:1463台(−52.5%)
北米ホンダ(アキュラ部門)・車種別販売台数【2021年8月】
ILX:1018台(−23.5%)
NSX:31台(+933.3%)
RLX:1台(−99.2%)
TLX:2768台(+40.3%)
MDX:4632台(−10.3%)
RDX:5842台(+15.5%)
※( )内は前年同月比