突然の降雪でも安心! キャンピングカー専用のオールシーズンタイヤに注目

キャンピングカーで出かけた先で、突然の降雪! 冬用タイヤ規制に引っかかって立ち往生...そんな事態に陥いる前に、愛車の足元をもう一度見直しておこう。ミシュランのクロスクライメートシリーズのコンセプトは「雪も走れる夏タイヤ」。新たに加わったキャンピングカー用に注目だ。
TEXT:山崎友貴(YAMAZAKI Tomotaka)

タイヤをこだわりたいキャンピングカーに、ミシュランから注目の2本登場

キャンピングカーのタイプにはいろいろあるが、日本ではやはりキャブコンが垂涎の的。家を背負って走っているようなデザインゆえに、居住性が高く、生活を日本中どこにでも持っていけるのが魅力だ。

しかし、大きなキャブコンを使いこなすには、知っておきたいことがいくつかある。それは足まわり。後部の投影面積が大きなキャブコンは、特に高速での空力性能が悪い。また様々な車中泊装備をインストールしているため、重量的にも大きくなる。さらに、使用時には乗員や積載物が増えるため荷重変化が発生して、空荷の時とは異なるハンドリングとなってフラつきを起こすことがある。

日本のキャブコンの場合は大抵、トヨタ・カムロードというダイナのキャピンググシャシー版モデルをベースにしており、ここにさらにキャンピングシェルを搭載、さらに装備を載せていく。そのため、車両重量は2.5〜3tに達する。旧型モデルのカムロードはリアタイヤがシングルなので、相当な重さをサスペンションとタイヤが支えているわけである。

その影響もあってか、高速道路でフラつきやパンクを起こし、その結果横転するという事故もキャブコン黎明期には発生したことがあった。現在ではユーザーの意識レベルが上がり、カムロードのリアタイヤもダブルになるなど、いろいろと変化が起こっている。

ミシュラン オールシーズンタイヤ
キャブコンのベース車として人気のトヨタ・カムロード。
ミシュラン オールシーズンタイヤ
ダイナよりもワイド化されたリヤとレッドが特徴。ダブルタイヤとなり、安定性も向上した。

キャンピングカー用のアフターパーツ市場も、対策品が増えている。キャブコンの操縦安定性を向上させるエアサスなどのサスペンションがリリースされている他、ブリヂストンやミシュランからキャンピングカー専用のタイヤが発売されて始めたのも変化のひとつと言えるだろう。

特にタイヤは、キャブコンを安心して乗るには重要なピースだ。従来キャンピングカーでは、市販のライトトラック(商用)用のタイヤを装着するのが一般的だった。しかし、ライトトラック用はあくまでも汎用品で、特殊な形状や使い途のキャンピングカーにとって、必ずしも満足のゆくものではなかったのである。

ミシュランは2022年7月、「アジリス クロスクライメート」と「クロスクライメート キャピング」という2本の専用タイヤを市場に投入。ユーザーの間で話題になっている。

ミシュラン オールシーズンタイヤ
ミシュラン・アジリス クロスクライメート
ミシュラン オールシーズンタイヤ
ミシュラン・クロスクライメート キャピング

この2本の最大の特徴は、オールシーズンタイヤということだ。基本的には夏用タイヤとしての基本性能をしっかりと押さえつつも、チェーン規制にも対応できる雪道性能を持っている。例えば晩秋にオートキャンプに出かけて、山岳路などで急に雪になってしまった場合などにも、安心して走り続けることができる。また、季節ごとのタイヤ交換が必要なくなるのも嬉しいポイントだ。

2本のタイヤの違いだが、アジリス クロスクライメートがベーシックモデルで、その高性能版がクロスクライメート キャピングというポジションになる。アジリス クロスクライメートはキャンピングカー用タイヤとして十分な性能を確保しているが、これに「耐高荷重性」「高負荷での常用を可能にしたCP規格」「ふらつきを抑えた安定した走行性」の3つのポイントを性能として付加したのがクロスクライメート キャピングである。

どちらを選択するか迷った場合は、より長く使えるリーズナブルなタイヤがアジリス クロスクライメート、安全性を十分に担保したいと考えるならクロスクライメート キャピングを選べばいいのではないだろうか。

ミシュランには従来も「アジリス キャンピング」という専用モデルがラインナップされていたが、ニューモデルはトレッドパターンを見るだけで、排水性能が向上していることが分かる。Vシェイプトレッドパターンと名付けられシーエリア&ランドエリアの構成によって、高い排水性と雪柱せん断力を備えた。また、使用過程で溝が減っても排水性能が低下しないよう、トレッドデザインを工夫している。

加えて、コンパウンドやサイプに独自技術を投入し、季節を問わず高いグリップ性能を発揮。高い耐摩耗性能も確保している。注目すべきはサイドウォールに配置されたプロテクターで、縁石などへの擦れによるサイドカットを防ぐ。またプロテクターの採用でサイドウォールの剛性感も上がることから、操縦安定性にも繋がっているかもしれない。

さらに「トレッド端部まで覆うナイロンキャップフライ」の採用で運転中のふらつきを抑えたり、「強靱なビード構造と2枚のケーシング」によってキャンピングカー用タイヤに求められる強度と耐久性を実現。まさに理想のタイヤに仕上がっているのである。

この2本はキャブコンだけでなく、バンコンやキャンピングトレーラーにも使える。1本でオールシーズン快適なミシュランのキャンピングカー専用タイヤ。一度試してみたいモデルだ。

ミシュラン オールシーズンタイヤ
センターからショルダー部に向かって溝面積を拡大し、排水性能を向上させる「Vシェイプトレンドパターン」。
ミシュラン オールシーズンタイヤ
「3Dロンキングサイプ」はブロック同士が互いに支え合うことで倒れ込みを抑制し、グリップを向上。耐摩耗性と転がり抵抗の低減に寄与する。
ミシュラン オールシーズンタイヤ
擦れなどに強いラバーを配置し、縁石などによる擦れやカットからサイドウォールを保護する「サイドウォールプロテクター」も採用。
ミシュラン オールシーズンタイヤ
アジリス クロスクライメートのサイズ展開
ミシュラン オールシーズンタイヤ
クロスクライメート キャピングのサイズ展開

著者プロフィール

山崎友貴 近影

山崎友貴

SUV生活研究家、フリーエディター。スキー専門誌、四輪駆動車誌編集部を経て独立し、多ジャンルの雑誌・書…