災害発生時にEVを貸与し、上天草市の避難所等へ非常用電源としてEVを配備。日産の「ブルー・スイッチ」活動としては205件目の取り組み
日産自動車および熊本日産自動車、日産プリンス熊本販売は2月2日、上天草市(熊本県)と「電気自動車を活用した持続可能なまちづくりに向けた包括連携協定」を締結した。
この協定は、上天草市の持続可能なまちづくりの実現に向け、「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)の普及を促進することにより、温室効果ガスの削減、災害対策の強化等の地域課題の解決およびSDGsの推進に取り組むことを目的としたもので、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては205件目の取り組みとなる。
上天草市は昨年6月に「ゼロカーボンシティ」を宣言しており、脱炭素化を推進しているほか、持続可能で強靱なまちづくりを目指し、防災・災害対策やSDGsの推進にも積極的に取り組んでいる。
一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて、脱炭素、災害対策、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして上天草市が推進する環境・災害対策やSDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。「電気自動車を活用した持続可能なまちづくりに向けた包括連携協定」の概要は以下のとおり。
【協定の概要と主な連携内容】
1.環境に配慮したまちづくりに関する事項
「再生可能エネルギーの普及促進」
・再生可能エネルギー及びEVを蓄電池として活用し、上天草市における電力の地産地消を推進
2. SDGsの推進に関する事項
「市民を対象とした教育活動や講演等の実施」
・環境意識向上、ブルーカーボン、SDGs等の認知向上のための教育活動を実施
3. 電気自動車の普及促進、利活用に関する事項
「EVの多様な活用及び普及活動の実施」
・上天草市が主催する各種イベントにてEVからの電力供給等を通じた市民への啓発活動を実施
・充電設備の設置を促進
4. 防災・災害対策に関する事項
「上天草市内避難所等での非常用電源としてのEV活用」
・発災時に販売会社が上天草市にEVを貸与し、上天草市の避難所等へ非常用電源としてEVを配備
5. その他、協議し必要と認める事項

上天草市は、すでに公用車として軽EV「日産サクラ」2台の導入を計画しており、今後も環境に配慮したEVの普及を目指し、環境・防災力向上にも努めていく。
上天草市と日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した、環境に配慮し災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素社会の実現、そしてSDGs達成に向けてさらに連携を強化していく方針だ。