カーケア・オイル・タイヤ……カーグッズ売り上げランキングで見るヒットの法則を大手カー用品店のセールスデータからチェック!【CarGoodsMagazine】

CARALL『車まるごとワックススプレー つめかえ用(価格:522円/税込)』。ホームユースのケミカル品と同様に、詰め替え用の設定が洗車ケミカルの人気も左右する一因にもなりつつある。
話題優先の新製品動向とは別に、店頭での売れ行きではまた別の動向がうかがいしれる。購買に直接結びつく強力なニーズはどこにあるのだろうか? ユーザー嗜好の一端を実際の店頭売上の動向からチェックしてみよう。

市販唯一のカー用品専門誌『CarGoodsMagazine(カーグッズ・マガジン)』で毎月報告している、大手カー用品チェーン店の売り上げデータ「トップ10ランキング」を通年で観測。月ごとの顔ぶれやランキング変動のタイミングに入れ替わりの傾向などなどを踏まえ、今に至るカー用品ニーズの潮流をチェックしてみた!

カーケア製品に見る3つの風潮

現状に飽き足らず、より新しいものを求められる傾向にある「カーケア」のジャンルは、他カテゴリーに比べて売り上げランクの変動も大きめとなる。2022年もここ数年の傾向と同じく”簡単””お手軽”系に人気が集中するものの、データ推移を見る限り、3つの潮流が見て取れる。
1つ目は、詰め替え設定のアドバンテージだ。通年で目立つ人気製品には、いずれも「詰め替え」設定がキーとなっている。
2つ目は、カラー設定の人気傾向から見えるもの。売れ筋は「黒」に集中する。確かに過去からあった傾向でもあるものの、2022年はより顕著見られた。長く続く人気の背景には、洗車効果のみならず、ちょっとした悩みをも解消できる利点もありそうだ。
そして、3つ目は待望の新作によるスタートダッシュ。リンレイが満を持して発売に踏み切った『ウルトラハード Wコーティング』がいきなりのスマッシュヒット。期待の裏返しでもあるのだろう。

リンレイ『ウルトラハード Wコーティング W-35(実勢価格:1680円前後/税込)』
ボディのみならず、ホイールやヘッドライト、ウインドウ、未塗装樹脂、バイザーと、あらゆる外装部分に使用可能なガラス系コーティング。高い撥水力を発揮し、ボディなら4ヵ月、窓ガラスには2ヵ月も効果を持続。高い耐久性も併せ持つ。

オイル&タイヤはブランド内で人気銘柄が前後する傾向

いわゆる補修系と括られる定期交換部品も、変わらずの定番品が根強い人気を誇る。
エンジンオイルではシリーズを問わずにカストロールが上位を占めるものの、その内容は例年と少し違う。『EDGE(エッジ)』と『MAGNATEC(マグナテック)』による二枚看板のうち、後者が上位に立つのが2022年の傾向と言えそうだ。

いっぽうタイヤでは、いよいよここに来て、オールシーズンタイヤもランキングに名前を連ねるようになった。
国内市場での火付け役とも言えるグッドイヤーの『ベクター4シーズンズ・ハイブリッド』が、一般的なタイヤと肩を並べて続けざまにランクイン。
必ずしも冬用タイヤの代案だけでないことにも注目したい。春時期にも一定数の交換需要があった背景には、サマータイヤからの交換組もありそうだ。

GOODYEAR『Vector 4Seasons Hybrid(価格:オープン)』
センターから左右に伸びたVシェイプのトレッドパターンは、中央にある凹凸がブロックを支え合い、また細い溝が刻まれることで、悪条件下でも優れたグリップ性能を発揮。M+Sやスノーフレークマークも刻印されており、チェーン規制時も走行可能だ。

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1999年に季刊誌として創刊後、好評を元に月刊化。当時より続…