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用途に合わせて28種類のシャシーラインナップが充実
モーターを後軸に統合したMFTBC独自開発の電気アクスル(eAxle)を採用し、プロペラシャフトをなくしてドライブトレインをコンパクトな構造にすることで、シャシーや架装バリエーションが大幅に拡大されている。国内モデルでは合計28型式のシャシーラインナップが展開され、多様なバリエーションから最適な車体を選ぶことができる。また、モーター式の動力取り出し装置(ePTO)を採用することで架装オプションも拡大し、ダンプ、キャリアカー、脱着車、リヤクレーン、ゴミ収集車の架装が可能とされている。
車両サイズも、従来モデルの車両総重量(GVW)7.5トンクラスにくわえて、GVW5トンクラスから最大でGVW8トンクラスまで展開される。キャブバリエーションも従来モデルと同等のワイドキャブにくわえて、小回りのきく標準幅キャブ、そして中型トラック「ファイター」と同等のEX拡幅キャブの3種類が展開。ホイールベースも複数のラインアップが展開され、小回りの利くラストワンマイル輸送向けの2,500mmから、中型車クラスの4,750mmまで揃えられている。
バッテリーは、ホイールベースに応じてバッテリーを1個から最大3個まで搭載可能なモジュール式バッテリーが採用され、ラストワンマイル輸送からより長距離の輸送まで、用途に合わせた車種を選択することができる。バッテリー(41kWh)1個搭載のSサイズ(標準幅キャブ)は116km、バッテリー2個搭載のMサイズ(標準幅キャブ)は236km、バッテリー3個搭載のLサイズ(ワイド幅キャブ/EX拡幅キャブ)では324kmの航続距離が実現されている。
また、発電により強力なブレーキ力を発生する回生ブレーキの制動力が、「回生なし」から「強回生」までの4段階に強度が増やされている。車載バッテリーからパワーステーションを介して外部給電を行う外部給電システムも新たに搭載され、災害時には社会インフラの電源として使用することもできる。
EVトラックのスマートさを演出したインテリア
随所に電気の配線色で多く用いられるキーカラーのオレンジを配色し、新しい時代のEVトラックにふさわしいデザインに仕上げられている。ダッシュボードから左右の乗降グリップにかけて流れるような造形は、見た目の一体感とさらなる乗降の良さをサポート。また高い視認性と、ステアリングホイール上のボタンでメニュー操作可能な使い勝手に優れた10インチの液晶メーターを新たに搭載。さらに画面のタッチ操作が可能なセンターディスプレイなど、美しさと使いやすさが融合したモダンな内装デザインが実現された。
ステアリングヒーターとシートヒーターはオプションで設定され、必要な箇所だけを温める省電力機能が追加された。また、電力消費を抑えながらウィンドシールドの曇りを除去するウィンドシールドヒーターもオプションで追加。さらに、寒冷時のバッテリーパワーを確保するため、事前に稼働開始時刻をタイマー予約することで稼働開始時に高いパフォーマンスを発揮できる「バッテリープレコンディショニング」機能も新たに標準搭載されている。
LEDヘッドライトおよびデイタイムランニングライトも標準装備されたほか、最新型のLEDリヤコンビネーションランプも標準搭載され、後続車の目を引くデザインと視認性の良さで安全走行をサポートする。ドアノブのロック・アンロックスイッチを押すだけでドアの施錠と解錠ができる「FUSOイージーアクセスシステム」も標準搭載され、利便性が向上している。
先進安全機能が大幅に拡充
被害軽減ブレーキ機能を有する左折巻き込み防止機能「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」、および衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト5」が標準装備され、運転注意力の低下を警告するドライバー注意監視システム「アクティブ・アテンション・アシスト」もオプションで搭載されている。自動でハイビーム又はロービームに切り替える「インテリジェント・ヘッドライト・コントロール」、交通標識認識機能「トラフィック・サイン・レコグニション」、坂道などで安定した制動力を保持する「電動パーキングブレーキ」や、バックカメラで後退時の事故のリスクを軽減する「バックアイカメラシステム」も新たに標準装備され、安全サポートが大幅強化された。
また、新型「eCanter」モデルでは、テレマティクス機能「Truckonnect(トラックコネクト)」が、全車種対象に10年間無料で提供される。残走行距離やバッテリーの残量、バッテリーが新品に対してどの程度容量が残っているかの健康状態についても、トラックコネクトのポータル上で表示が可能に。最も電力料金が安い時間帯にタイマーをセットして充電ができる「充電管理システム」機能もオプションで追加されている。