日産自動車が四日市市(三重県)と「電気自動車を活用した強靭化及び脱炭素化に関する連携協定」を締結

日産自動車及び日産プリンス三重販売は3月22日、四日市市(三重県)と「電気自動車を活用した強靭化及び脱炭素化に関する連携協定」を締結した。

災害による停電発生時は日産リーフ等のEVを無償で貸与。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」としては216件目の取り組み

この協定は「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)の普及や再生可能エネルギーを含む脱炭素化の推進と同時に、四日市市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与するEV「日産リーフ」等から電力供給を行うもので、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては216件目の取り組みとなる。

四日市市は、防災対策や環境対策のほか、持続可能で強靱なまちづくりを目指し、SDGs達成に向けて積極的に取り組んでいる。また、2月10日には、2050年までにCO2排出量の実質ゼロを目指す「四日市市ゼロカーボンシティ宣言」を表明しており、ゼロカーボンの実現に向けた活動や、再生可能エネルギーの普及促進についての取り組みなど、環境に配慮したまちづくりを推進している。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて、脱炭素、災害対策、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして四日市市の環境・防災対策やSDGs達成に向けた取り組みと、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。「電気自動車を活用した強靭化及び脱炭素化に関する連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・四日市市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、日産プリンス三重販売の店舗に配備しているEVを無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、市民の生命及び身体の安全を守る。
・四日市市および日産自動車、日産プリンス三重販売は、平常時もEVの普及促進を行うほか、市のイベント等で使用する電力をEVから供給することで、EVの「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
・四日市市および日産自動車、日産プリンス三重販売は、市が実施する環境教育への実施協力や、市内のEV購入者に向けた、再生可能エネルギーの普及促進、告知活動についての協力を行う。
「日産リーフ」を活用した脱炭素化、強靱化イメージ図

四日市市では、すでに公用車として「日産リーフ」2台と、EVから電気を取り出す可搬型給電器1台を導入しており、今後もEV設置に関する補助金の設定を検討するなど、環境に優しいEVの普及を目指し、環境・防災力向上に取り組んでいく。

日産自動車は同協定締結を機に、四日市市とともにEVを活用した環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく方針だ。

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