現代でもカッコイイ!80〜90年代“ネオクラシック” なクルマたち!【ホンダ編】シビック、CR-X、プレリュード、アコード、シティ

直線的なボディライン、低く鋭いボンネットなど現代車とは違ったカッコよさをもつ80年代〜90年のクルマが“ネオクラシック”と呼ばれ、当時の若者だった大人からZ世代の若者まで、クルマ好きのあいだで静かなブームとなっている。今回は“ネオクラ”80〜90年代のホンダ車を紹介していこう。

“世界初” を追求した80年代〜90年代のホンダ車

CR-X 1.5X

1980年代〜90年代のホンダ車は直線基調で構成されたボディライン、低く鋭いボンネット、ワイド&ローのフォルムなど、実に“クルマらしい” スポーティーなスタイリングのクルマが数多く登場した。比べてしまえば、現代のクルマの方が、パワー、乗り心地、安全性など、性能面で上回っているのは確かだが、80年代〜90年代のホンダ車は現代車にはないクルマらしい輝きをもっているあたりが人気の理由ではないだろうか。
“ネオクラシック”クルマ紹介「 ホンダ編」はグランドシビック、CR-X、シティ、プレリュード、アコードをピックアップ。

シビック(4代目)

シビック「Si」 エクストラ

1987年に登場した4代目シビックは「グランドシビック」のニックネームをもつ。3代目であるワンダーシビックから、グリルレスなフロントフェイスとロングルーフを受け継ぎながらも、ボディはひとまわり大きくなり、ホイールベースは先代+180mmの2500mmまで延長。ボディタイプは3ドアハッチバック、4ドアセダン、5ドアハッチバック(シャトル)の3タイプが用意された。

パワートレインは1.5L直列4気筒SOHCと1.6L直列4気筒DOHCをラインナップ。3ドアハッチバックには最高出力130ps、最大トルク14.7kgmを発生する1.6L直4DOHCのZC型エンジンを搭載した「Si」を設定。89年9月のマイナーチェンジでは、VTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)を搭載した「SiR」と「SiRII」が投入され、最高出力160ps/7600rpm、最大トルク15.5kgm/7000rpmと自然吸気エンジンながらライバルの過給エンジンを上回るハイパワーを発生。高回転高出力NAエンジン+軽量コンパクトボディの組み合わせは、ホンダの「走り」のイメージを広めることに大きく寄与した。

シビック セダン「Si」
シビック シャトル「RTi」

CR-X

CR-X「SiR」

シビックの姉妹車である「バラード」のスポーツモデルとして1983年に登場した「バラードCR-X」は“FFライトウェイトスポーツ” という新ジャンルを切り開いたモデルだ。87年にシビックが4代目にi移行すると同時にバラードCR-Xも後続モデルが登場。セダンのバラードが86年に生産中止したため車名は「CR-X」と単独ネームでの販売となった。

初代同様に軽量&コンパクトの方針を踏襲し、ボディは3755mmと4代目シビックより210mmも短くなっている。エンジンはシビック同様で1.5L直列4気筒SOHCと1.6L直列4気筒DOHCの2種類。89年9月にはVTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)を搭載した「SiR」グレードが追加された。高回転型エンジンによる最高出力160ps(リッターあたり100ps)のパワーと軽量コンパクトなボディで、1.6Lスポーツでは最高クラスに高い運動性を発揮し、走り屋達から高い人気を得ていた。

なだらかなリヤウインドウと高いテールが後方視界を遮るため、リヤエンドにエクストラウインドウが設けられている。

シティ(2代目)

シティ「EE」

1986年に登場した2代目シティ。81年にデビューした初代シティは丸形ヘッドライトを持つトールボーイスタイルで人気だったが、2代目へのフルモデルチェンジでスタイルを一転し、ロー&ワイドなフォルムに生まれ変わった。エンジンは新設計の1.2L直4SOHCを搭載。1カム4バルブのSOHCエンジンは国産車としては初のメカニズム。シリンダーブロックやロッカーアームをアルミ製とすることでエンジン全体の軽量化を実現している。

88年のマイナーチェンジで搭載エンジンを1.3L直4SOHCに変更。また、上位モデルでは燃料供給装置がキャブレターではなく電子制御式PGM-FIに変更されている。上位グレードの「CZ-i」と「CR-i」の5速MT車は車重が760kg〜780kgと軽量であるため、ワインディングでスポーティーな走りが楽しめると人気になった。モータースポーツシーンにおいても、高い運動性とワイドなトレッドを生かしてジムカーナでの活躍が目立った。

シティ「GG」

プレリュード(3代目)

プレリュード「2.0XX」

1987年に登場した3代目プレリュードは、リトラクタブルヘッドライトや低いボンネットなどを備えたスタイリッシュな2ドアクーペで2代目同様に「デートカー」として一斉を風靡した。スタイリング以外にも量産車としては世界初となる4WS(四輪操舵システム)を採用している。4WSはフロントのステアリングギアボックスとリヤのステアリングギアボックスがつながっていて、前輪の操舵に後輪が連動する。

高速走行時など、前輪の操舵が小さいときには前後輪が同じ方向に向き車体の安定を保ち、狭い道や車庫入れなど、前輪舵角が大きい時には後輪が逆方向に切れて回転半径を小さくするという画期的なシステムだった。エンジンは2.0L直4DOHCとSOHCの2種類をラインナップ。最上級グレードの「2.0Si」は145ps/17.8kgmを発生した。

プレリュード「2.0XX」
プレリュード「2.0XX」

アコード(3代目)

アコード「2.0Si」

1985年に登場した3代目アコード。アコードシリーズは北米で絶大な人気を誇っていて、3代目へのモデルチェンジで北米マーケットのリクエストによりボディを大型化し、アメリカ好みのデザインを採用した。リトラクタブル・ヘッドライトや低いボンネットフードなどが大きな特徴だ。

また、4ドアセダンに加え、スポーツワゴンの「エアロデッキ」も登場、88年には北米で販売されていた2ドアクーペが逆輸入モデルとして左ハンドルのまま発売されるなど独特の個性が光るモデルだ。エンジンは1.8L直4SOHCと新開発の1.8L&2.0L直4DOHCのキャブ仕様、電子制御噴射仕様など5種類をラインナップ。最上位グレード「2.0Si」は2.0L直4DOHCを搭載し160ps/19.0kgmを発生。駆動方式はFFを踏襲し、FFでは世界初の4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションが採用された。

アコード「2.0Si」
アコード クーペ
アコード エアロデッキ

“ネオクラシック” な90年代SUV5選。ランクル、サーフ、パジェロ、テラノ、ジムニーなど四駆らしいスタイリングが現代でも人気に!

最近では、90年代のちょっと古い中古車が「ネオクラシック」という名称で静かなブームとなっています。大人にとっては「懐かしい」若者にとっては「新鮮」と映る、ワイルドなボディで、いかにも四駆らしいスタイリングの90年代SUVをピックアップしていきましょう。

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