アウディがドイツ・アウトシュタットに初の常設展「House of Progress」を開設。デジタル化、デザイン、パフォーマンスをコンセプトに展示。

アウディは、ドイツ・ウォルフスブルクの自動車博物館Autostadt(アウトシュタット)のアウディパビリオンをリニューアル、「House of Progress」と呼ばれるコンセプトに基づいた常設展示へと改装したことを発表した。この展示ではアウディの4つのブランドバリュー(デジタル化、デザイン、パフォーマンス、サステイナビリティ)に重きがおかれており、アウディブランドの歴史や製品、その価値を知ってもらうための展示が提供される。

ウォルフスブルク:House of Progressの開設概要

House of Progressの開設にあたり、アウトシュタット既存のアウディパビリオンでは、建物の内部が完全に新しくなり、内装のリノベーションに加えて、展示コンセプトにも大きな焦点が当てられている。透明性を高め、新しい展示内容と新しい視野を生み出すため、建物の中央階段を含むロタンダ(円形広場)を形成する鉄筋コンクリート部分に、開放的なスペースが創出されている。

新設されたHouse of Progressは、アウディの持続可能性に対する真剣な取り組みが、製品、生産、サプライチェーンだけでなく、顧客やファンの方々との接点にもあてはまることを示している。House of Progressの背景にある考え方は、持続可能性の目標に完全に沿ったもので、今後新たな造作は必要とせず、変更されるのは、デジタルコンテンツと車両などの展示物だけとなっている。

そうすることで、新しいトピックや製品を各展示場所に、すばやく簡単に設置することが可能になる。これは、Future is an attitudeというアウディのメッセージを体現するもので、柔軟なコンセプトを取り入れることにより、来場者にアウディブランドを具体的かつ現実的に体験してもらうことに重きが置かれている。

展示の見どころ

1階では、デジタル化とデザインに関する展示が行われている。ここには、アウディA6 e-tron コンセプトおよびアウディA8 60 TFSI eプラグインハイブリッドが展示され、その横には長いボードが設置されて、デジタル化とデザインに関するアウディの取り組みを見ることができる。デジタル分野の例としては、インタラクティブなOLEDマトリックスリアライトが挙げられる。

この展示では、様々なアニメーションを楽しく表示し、テクノロジーの可能性が明らかにされる。さらに、リサイクル素材のEconyl(エコニール)、アウディe-tron GT クワトロのクレイモデル、現行モデルのカラーパレットを採用して3Dプリンターで製作された花瓶なども展示されている。来場者は、Audi Design(アウディのデザイン部門)が作成したスケッチを、自宅に持ち帰ることもできる。

House of Progressでは、アウディA6 e-tronコンセプトのヘッドライトを模したプロジェクターが設置され、アウディの先進的なライティングテクノロジーの可能性を楽しく体験することができる。2階のパフォーマンスエリアへと繋がるフロアでは、プロジェクションマッピングが投影されている。その画像は、パフォーマンスエリアで上映される映画の音声信号をベースにしたもので、音量、明るさや動きに応じて変化する。

アウディRS e-tron GTとAerofoilsによるアウディe-tron foilのショーケースが、ライフスタイルにパフォーマンスのブランドバリューを、Sustainability Table(サステイナビリティテーブル)と呼ばれる展示では、アウディQ4 e-tronとともに、循環型経済と持続可能なコラボレーションに関する情報が提供される。

パビリオンの中心部は、開放スペースとなったロタンダに設置されたBlog of Progressで、それぞれの展示フロアと入口を空間的に接続している。Blog of Progressでは、日々更新されるアウディの最新ニュースやハイライトを見ることができるようになっている。ソーシャルメディアの展示コーナーでは、誰でも、ツアーの最後にコンセプトカー、sphere(スフィア)ファミリーのリアシートに座ることができる。

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