日産自動車がつくば市と「災害時における電気自動車による電力供給に関する協定」を締結。防災力強化と脱炭素化に向けて連携

9月21日、日産自動車および茨城日産自動車は、つくば市と「災害時における電気自動車による電力供給に関する協定」を締結したと発表した。

災害を起因とする停電が発生した際は日産リーフを無償で貸与。また、電気自動車の「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピール

この協定は、つくば市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与する電気自動車(EV)「日産リーフ」を電力源とした災害時の電力供給体制の構築と、EVの「走る蓄電池」としての価値の普及を目的とした協定で、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては142件目の取り組みとなる。

つくば市は防災力強化への取り組みに加え、「つくば環境スタイル“SMILe”」を掲げ、低炭素化社会の実現に向けた環境対策に取り組んでいる。また、2018年6月に「SDGs未来都市」に選定され、持続可能なまちづくり実現を目指し、SDGs(持続可能な開発目標)推進にも積極的だ。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて、環境、防災、エネルギーマネジメント、観光、過疎などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そしてつくば市が推進する環境・防災対策やSDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。協定の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・つくば市で災害を起因とする停電が発生した際、つくば市からの要請により、市が指定する避難所へ、茨城日産自動車から、電気自動車(EV)日産リーフを無償貸与する。また、茨城日産自動車、および日産プリンス茨城販売株式会社、株式会社アキュラホームの店舗を災害時における電力供給拠点(※)として使用し、日産リーフからの電力供給を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、市民の生命、身体および財産を守る。
※災害時における電力供給拠点は、今後も協力企業を募り、増やしていくことを目指す。
・つくば市および日産自動車、茨城日産自動車は、平常時も電気自動車の普及促進を行うほか、市イベントで使用する電力を電気自動車から供給することで、電気自動車の「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

つくば市は、公用車として「日産リーフ」を導入のほか、電気自動車および電気自動車の電力を建物の電力として活用できる電力変換装置V2H(Vehicle to Home)の購入時の補助金を設定しており、今後も環境に優しい電気自動車の普及を目指し、環境・防災力向上に努めていく。

つくば市と日産自動車は同協定締結を機に、電気自動車(EV)を活用した、環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

●日産自動車公式サイト「ブルー・スイッチ」

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