ホンダ・エリシオンからBMW3シリーズ320dに乗り換え 電動化が進むいま、ディーゼルを選んだ理由!

ついに筆者(Motor-Fan.jp編集部員)の実家(北陸地方在住)の愛車、ホンダ・エリシオンに廃車が宣告された。
そして訪れた次期愛車選び。子育てを終えた50代半ばの両親が選んだモデルは?
半年乗っての感想は?

新しい相棒はBMW320d!

最終候補に残ったホンダ・レジェンド、ボルボV90、BMW320d、スバルXVの中から我が家が選んだのは、

BMW320d xDrive M Sport

一番決め手は、長距離走行に最適だったことだ。もちろんほかの3台もよかったが、試乗の時に,BMW320dの最新の運転支援システムが群を抜いて安心できた。また、一度の給油で1000km以上走れるディーゼルも魅力的。さらに現行型から320dはxDrive(4WD)のみの設定となっており、北陸在住の私たちにはぴったりだ。

最後まで悩んだのは、ボルボV90。サイズに余裕があり、車内も広々。輸入車の中では悪目立ちしすぎない、北欧ならではの品のあるデザインが魅力的だった。ただ、サイズに対してディーゼルエンジンは少々力不足で、毎日使う足としてはもう少し身のこなしが軽い方が良いと思い購入を見送った。ボルボはディーゼルエンジンの開発をストップすると発表しており、最近発売された後期型にはディーゼルの設定を廃止した。そのため前期モデルの在庫が非常にお買い得な価格で販売されていたので最後まで悩んだ。

我が家にやってきたBMW320d xDrive M Sport

買ってよかった!半年間乗った感想 自動運転レベル2の実力に感動

納車してからちょうど半年が経ったが、購入して非常に満足している。特に魅力なのはディーゼルエンジンだ。我が家初めてのディーゼルだが、走りがトルキーで街乗りから高速域まで余裕のある走りを楽しめる。現行型は低回転域と高回転域で切り替わる2ステージ・ターボ・システムを採用しており、特に低回転域での加速性を向上させている。

また、現行モデルからディーゼルは、xDrive(4WD)のみの設定となった。このxDriveは、走行中にセンサーが常に路面状況を検知し、車両速度やドライバーのステアリング操作に応じて、電子制御で前後トルク配分を最適化することで常に安定した走行を実現し、日常走行における快適性や操作性を高める機能を持っている。安定走行時には、後輪にほぼ100%エンジン・トルクを配分することも可能だ。

3シリーズはディーゼルの販売比率がほかのモデルよりも高いと言われている。

長距離になればなるほど燃費が良くなるのもディーゼルの特徴。先日、川崎〜福井の約500kmを走行したが、燃費は23km/ℓを超えた。しかも軽油なので燃料代も安い(2021年7月の軽油価格で2750円)。

また、ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能も超快適だ。こちらは高速道路での渋滞時において、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システムで、自動運転レベル2に対応している。実際に渋滞で使用してみたが、思った以上に信頼性が高く、もちろんいざという時に運転手はしっかり周囲の安全確認をしている必要があるが、ほとんどクルマに運転を任せることができるため心身ともに疲れが半減された。ただ、地方で運転する際は高速道路で渋滞するという状況がほとんどなく、首都圏に住んでいる方におすすめな装備だと感じた。また、高性能3眼カメラ、高性能プロセッサーおよびレーダーによって、アダプティブクルーズコントロールや、レーンキープ機能はより精度と正確性が向上しており、Dセグメントのライバルと比べても一歩進んでいる印象だ。

この燃費の良さとトルクフルで快適な走り、さらには高度な運転支援機能に魅了され、走行距離は購入から半年で1万6000kmに達した。

ゴールデンウィークの都内の首都高で条件が揃い、ついに自動運転レベル2を体験。レベル2の状況下だとステアリングが黄緑に光る。渋滞を抜けるまで1時間半ほどかかったがまったく疲れなかった。(写真は同乗者が撮影。)

M Sportは脚が硬い 乗り心地を考えるなら標準仕様の17インチがベスト

320dを購入して本当に良かったと思っているが、ひとつだけ不満点がある。それは脚周りの固さだ。3シリーズを選ぶなら最初からMスポーツを選ぶと決めていた。標準仕様ではエクステリアデザインが少々物足りないと感じていたためだ。さらにデザインが好きだったので19インチにインチアップしてしまった。脚が硬いことは試乗した際にも感じていたため、それも承知で購入したが、やっぱり硬い。路面の凸凹はしっかり拾う。特に後席がひどく、筆者はメルセデス・ベンツCクラスのAMGラインやアウディA4のSラインも運転したことがあるが、もう少しマイルドだった。クルマ好きが320dをスポーツセダンとして考えるなら少しは納得できるが、4人が快適にゆったりドライブを楽しむクルマとして考えるなら標準仕様をおすすめする。

こちらが素の仕様。乗り心地を重視するならこちらを購入した方が幸せだろう。

ここまで個人的なクルマ選びに付き合っていただき恐縮です。

初めてのディーゼル。パワートレーンの電動化が叫ばれる今、ボルボのようにディーゼルエンジンの開発をやめるメーカーも少なくない。ただディーゼルには他にはない魅力が多くある。長距離でどこまで燃費が伸びるかなど、ユーザーだからこそわかるディーゼルの魅力を今後、紹介していければと思っております。

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著者プロフィール

伏木幹太郎 近影

伏木幹太郎

福井県出身。自動車部品業を営んでいた祖父の影響で、幼い頃から自動車に囲まれて育つ。初めて憧れたクル…